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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'05.02.Thu
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2007'08.09.Thu

level.1

以前、会社で購読している経済新聞を片付けていると、本当に偶然にある花屋の記事が目に飛び込んできた。

本当に偶然だった。

だって私はその経済新聞を読む暇なんて1つもなくて、滅多にその新聞が置かれているスペースに行かないのに、その時、あまりにも散らかっているのが偶然、目について、仕方ないなあとバタバタ無造作に積み上げていただけなのだ。

その花屋は、普通の花屋ではなかった。
1つも花がない花屋。

どういうことかと言えば…、
今、オーナー自らが畑で育てている花達を使って、ブーケやらアレンジを作るというのだ。

今、育てているから花がない。
オーダーしてから早くて半年後…大抵1年はかかると言う花屋。

そのシステムに心底ショックを受けた。

なんてことだ。


それ以来、その花屋さんが時折アップしているブログをいつも拝見させて頂いている。
本当に時折しかアップされないけど、その内容はとても興味深い。

『今日は畑に1日いた。クソ暑くてやってられないが、スクスク成長するヒマワリを見るのは嬉しい』

『畑の近所のオジサンと、最近ミツバチを飼った。楽しみだ』

そんなまるで…農家!?みたいなことばかりが書かれている。


凄く素敵な生き方だなあと思う。



ここ最近。

スローフード、スローライフやらの言葉を聞く。
毎日が戦闘の私には、全く縁のない言葉ではあるが、本当はこれこそまさに、私の理想の生き方だ。
「時間をかける」と言うことが好きな私にとって。


この花屋のことを知ったときに感じたショックを、昔も受けたことがある。
それは、
スペインに未だ建設中のガウディの「サグラダファミリア」のことを知ったときだ。

設計者はもうずっと前にこの世界にいないと言うのに、その建物は今もまだ造られていて、そして完成するのはまだまだ遠い未来のことと言う、「Fast」が当たり前の私にはあまりにも衝撃的なことだった。

早ければ良いってモノではないのだと言うことを知った瞬間だった。


いつも
仕事では「納期」に追われ…。プライベートでも「家事」や「雑務」に追われ…。

そうして毎日ヘトヘトになりながらも、私は何を手に入れたのか?!
何もない。


「時間」を楽しむと言うこと。「時間」と上手に付き合うと言うこと。


オーダーしたならば、一分一秒も早く、そのブーケを見たいって言うのがフツーだろう。でも、
1本のバラにしても、いついつに芽が出、いついつに蕾をつけた。
そうやって写真を見せて報告をしてくれる。まるで…遠く離れた場所に住んでいる我が子の成長記録を見るような…。

そして1年後。
その我が子の立派な姿にようやく会える。


今は亡き設計者の本当の意図を、思いを本気で考える。設計図や設計画、写真などがあっても、それでもスグには石を彫らない。
限りなく設計者の魂に近づく。そうしてようやく、最初の鑿を打ち込むのだ。

造りながらもドンドンその建物は風化していく。製造と修復が同時に行われている建物…。


私も…。そんな仕事を、生き方をする人生でありたいと思う。

しかし。
あまりにも「Fast」としての生き方にドップリ浸かりすぎた私には、どうすれば良いのか…分からない。
自分に出来ることは何なのか…分からないのだ。

「Fast」が悪いわけではない。上記に述べたような、ある意味非生産的なことばかりの世の中だと世界は崩壊する。成り立たない。


だからこそ、この旅で自分なりの「Blance」を見つけたいと思っている。
「Slow」と「Fast」のバランスを。


締め切りに追われ…昼なのか夜なのか、暑いのか寒いのかも分からない生活。
そう言うと、何だかとても哀れな人のようだけど、そうして必死に頑張っている自分も決して嫌いではない。
むしろ好きだ。

無我夢中になって戦っているその時の私は、まさに「生きている」と実感しているから。


鼻歌を歌いながらコトコト何時間も鍋をかき混ぜる。簡易のイスを引っ張り出してきて、コンロの前にドッカリと居座る。
ただ鍋を焦げ付かせないようにスープを作る。

各駅停車の電車に乗って目的地に向かう。
特急列車は勿論、新幹線や飛行機など、早く着ける手段はいくらでもあるのに、敢えて各駅電車に揺られる。
何時間もかけて目的地に辿りつく。

立ち止まり、空を仰ぐ。
行きかう人々は忙しなく、かぞえきれない程の人々が、突っ立て居る私の傍を通り過ぎてゆく。ふと周りを見れば、その目まぐるしい人々に思わず眩暈を覚えるけど、頭の上に広がっている空を見上げれば、雲がゆっくりと、本当にゆっくりと流れて行くのを見ることが出来る。

そんな時々も私は今、「生きている」と実感する。


どちらも間違っていない。正しいのだ。
どちらの「時間」も知っているからこそ、私は「生きている」と実感できるのだ。


「Fast」&「Slow」

これが、
これからの私の旅の、人生のためのキーワードだ。


※明日すること。

□各国の基本フレーズお勉強。
□レートの確認。お金の分担を検討。
□現地にて購入する「買い付け」リストの作成。
□地図にて訪れる場所の再確認。
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