ちなみに姉の料理はいつでも一人前。二人居ても一人前しか作らないのがポイント。

level.43


昨夜…
着ぐるみを着た姉にボコボコにされる夢を見ますた…。


びっくりした。マジで。


夢の中でも私はスヤスヤ寝てるんですけど、突如蹴り飛ばされて「な、何事？！地震！？」とか思って起き上がろうとすると脳天にかかと落とし…

あの衝撃は夢ではなかった…てなくらいリアルな重みがあった…。


「起きろコラ。何時だと思ってんの？」

母と姉と私は声がクリソツなのですけど、こんな乱暴な言葉使いをするのはジャイアン★姉しかいない…。

慌てて顔を上げれば…熊の着ぐるみ着た姉が仁王立ちしてたってな…ね。


え！？何コレ。笑うところなの？突っ込んじゃっても良いの？

眠りから覚醒してない（っても夢の中なんですけど）上に、蹴られた衝撃で頭が回らない、それなのに、何この着ぐるみ…


「か、かーさんは？」
とりあえずそう、恐る恐る尋ねれば、

「とーさんとまたどっかに旅に出てるよ。あんたの世話するように頼まれてんだから、さっさ起きなさいよね。全くこれだからガキは…」

うんぬんかんぬんボヤキながらジャイアンのように肩を揺らしながら着ぐるみは部屋から出てゆきますた…。

そんな夢。



ホントに起きたとき、思わず周りを見渡しちゃったからね。どっかに着ぐるみの姉がいるんじゃないかと。

こ、こえー。


こんばんわ、スナです。私にはそんな姉がいます（どんな姉だよ、結局は…っ）


今日１日は、この色んな意味で恐ろしかった夢に取り憑かれてますた。何の予知夢？！

気になって仕方なかったので、帰りがけ姉に電話をしますた。

「何？何か用？」

第一声がコレだからね。「おー！お疲れ～！」ま、そんな言葉は無いとしてもだ、「どうした？」とか「何かあった？」とか聞いてくれても良さそうなのに、可愛い妹にかったるそうな声で「何？」だからね。

「あ、いや別に…」

はい、終了～。


「ゴールデンウィークは帰ってくんの？」

取り合えず仕方なくってな感じで聞かれたので、「んなワケないでしょ、この今の仕事で！」と答えれば、

「別にどっちでも良いんだけど、取り合えず聞いた」

心の声、ホントの声にするなよ。


ま、そこから調子が出てきたのか、何やかんや向こうから私の現状を聞いてくれ、それなりに話は弾んだ…。


昔から。

私の方から姉に話しかけるってことは殆ど無かった。年上の姉は（姉だから年上なのは当たり前だけど）、何だか恐れ多くて、何を言ってもアホな発言になってしまうんじゃないかと思って…。

やっとこさ姉に追いついたかと思ってもその時は既に、姉は何歩も先を歩いていて…。


家ではいつも。
母親とギャーギャバトルをしてて、ドスドスと足音を響かせて歩き、妙に態度のでかい仕草や動きばかりで、一体外ではどんななんだ！？こんなジャイアンでうまくやっていけてんのか！？と思ったりもしたことがあったけど、姉の友人の１人に何気に姉のことを聞く機会が一瞬だけあって、「姉とどうして友達やってんですか？」とバカな質問をしたらば、

「だって大らかで恰幅が良くて、そしてノリがいいし一緒にいて楽しい。アネゴ肌だよね～。ま、気が合うのが一番なんだけどね」

だってよ…。即時にスラスラ答えられたのが妙に印象に残って今でも良く覚えている。

その後スグに「あっちいけ！」とノラ猫を追い払うかのようにされたけど、ま、いつものことなのでジト～と睨みながら去ったけど。

外面は良いことはコレで分かった。


父と姉は確かに外面が恐ろしく良い。出掛けるとき、たまに財布の中をコソコソ確認しているのを見る。

結構…奢ったりするみたいだから。

たぶん思うに…Ｏ型気質が１２０％くらい出てるんだよな。姉はＢ型だけど、恐ろしくＯ型みたいだ。

そーゆー、ＯＮとＯＦＦをうまく使い分けるところが本当に羨ましいと思う。私と母はいつでもどこでもマイペースなので…あわわ。


しかし。
熊の着ぐるみはなかろうよ。何だったんだアレ…。

「昨日…。熊の着ぐるみ着たねーちゃんに蹴り起こされる夢をみた」

調子に乗ってドンドン勝手に喋って勝手に笑っている姉の言葉を遮るように言えば、

「…相変わらずキモイ子」


オマエの実の、この世で唯一の兄弟だ！



いつもいつも…。

何歩も先を歩いてて、背中ばかり必死に追いかけてて一緒に並んで歩きながら話すってなことはなかったけど、

今ならちょっと…並んで歩いて話が出来ている気がする。


相変わらずキモイ子…っ