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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'05.03.Fri
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2009'04.08.Wed



level.47


「マンボウさんと触れ合いツアー」から早一ヶ月。何かしら、現実逃避をするような「ステキ★イベント」がないと即座にゲームオーバーになっちまう勇者スナは、この度、サーカスに行って参りますた。

勇者なのに寄り道イベントばっかやってからね。ってか、こっちが主戦のようにようになってからね。

つうか、この勇者の本来の主戦って…何?(ぶっちゃけちゃったよ…)



こんばんわ、スナです。皆様ご機嫌麗しゅう。

サーカスなんぞ、
幼稚園児の時、ワケも分からず連れて行かれ、バイクの音に相当ビビッて「コレは一体何なんだ!?」ってな記憶しかなかった人間なんですが、マンボウさんで実家に帰った時に幼馴染みから、

「今、サーカスが来てっぞ!」
と聞いて、んじゃらば、次回はサーカスじゃ!!と…イキオイだけで決めたと言う…。

一体、サーカスって何?ってな状態だったんですけどね、ぶっちゃけ。


しかし。
この地にこのサーカスが留まっているのは4月中旬まで。その間にこの奴隷めに土日休みの日なんてあるワケなく…。

父さんか母さんとでも平日に行こうとしたのですが、法事やら町内会の集まりやらで…皆、何かと忙しい4月でござる。

弱った。一人ではこんなワケの分からないものには流石の勇者も行けないぞな!とチラリ、幼馴染みを見てズバリ一言。

「有休取りやがれ」

この一言で、このパーティーメンバーは決まった。


連日の過酷労働に、体が本当に動かず、ベットから転がり落ち這いずり回って何とか支度をし、トランクを掴むと、荒んで荒れ狂った部屋を飛び出し、早朝の特急列車に駆け込み乗車。

「うぃ~す」
駅の改札口で私を待っていた幼馴染みにトランクを押し付け、まずはサーカスのテント近くにある、ショッピングモールへ車で向かう。

「ちょ、CD変えるよ?」
走り出したかどうかの時点で、勝手にCDをセット。目覚まし代わりに「dustbox」をガンガンにかける。

「ちょ、何だこの騒音!?」
運転しながら私の僕である幼馴染みも苦情の声を上げるが、構わず大音量。

「オマエはdustboxも知らんのか?このタワケが!」
無茶苦茶なことを言いながら、大音量。

「日本人?!」
流暢な英語のパンクロックにインディースなんぞ滅多に聞かない正統派のつまらないこの男は驚いてましたが、数曲流せば、ノリノリでハンドル握るのも、この単細胞らしいと思った。


努力したお陰で、開演までだいぶ時間があったので、ショッピングモールで早めの昼食。

パスタ大盛りを蕎麦のようにかき込み、ちゃっかりデザートのケーキまで食べているのを見ながら、近状報告を聞く。

当たり前だけど、バリバリの地元の方言を使い、そして聞き慣れた懐かしいこの男の声は、

私が私の故郷に帰って来たのだと言う事を強烈に実感させてくれ、そして同時に物凄くホッと安心感を与えてくれる。

「オイ、食が細くなったんじゃねーの?」
昔はこの、爽快なほど本当に美味しそうに食べる男を見ているだけで私も食が進んだものだったが、昼食くらいしか食事らしい食事をしない今の私には、パスタを一皿食べるだけで精一杯だった。

「んなだから、肋骨にヒビなんか入るんだよ、このインドア人間が!」
口が悪いのはお互い様。


思う存分食事をしても、まだまだ時間はあったし、チケットも奮発して指定席を確保してはいたけれど、ソワソワして落ち着かなかったので、早めにサーカスのテントへ。

しかし。
テント前には既に長蛇の列がっ!

「サーカス、すげー!!」
二人で飛び跳ねながら、指定席チケットの列へ。月曜の真昼間なのに、何で!?と大興奮。単なる、春休みだった…。

ようやく開場。しつこいが、席は既に確保してるのに、何故か走る二人。

席を見つけ、座るが、全く落ち着きのない二人。

「ちょ、水、確保するの忘れてた!!」
さっきまで持ち歩いていたペットボトルの水が切れ、慌てふためく私。

「このテントの入り口に自販機あったよね!?ちょ、買ってくる!!」
「んじゃ、俺のも!!」
どんだけ水分不足に脅えてんだよ…?

二箇所ある入り口の左側のチケット切りのバイトと思われるオニーサンが、超イケメンだったので、右側の出入り口が近いのにワザワザそっちから出入りする私。

「…オイ、何やってんの?」
席から一部始終を見ていた幼馴染みは、冷めた目で戻って来た私を見るが、
「常識だろが!」
「ああ、オマエの常識だな…。あのメガネのニーチャン、オマエのモロタイプだもんな」



さて。肝心のサーカスですが。

本当に素晴らしかったです★まさに夢の国ですた。キャホゥーイ!!


さるてぃん何チャラとか、そんな物凄いエンターティメントではなく、昔ながらの正統派のアットホームな日本のサーカスで、最後には出演者全員が王様の杖みたいなのを持って、このサーカス団の唄を歌いながら行進しながら現れ、深々とお辞儀をした時は、感動して涙が出そうになりますた。

元々、
感情の起伏が大きな人間でもあり、特に「驚く」と言うことには激しい反応をみせる人間であるのですが、

TVでは何度も見たことのあるような芸も沢山あり、きっと、大人にはそこまでドキドキハラハラするものではなかったかも知れません。

でも私は。
一生懸命、必死に全力で「Show」をしているそれぞれがとてつもなく格好いいと思ったし、

さっき、自分の舞台を終えた子が、次の舞台では裏方に回って必死に準備を手伝ったり、場繋ぎとしてダンスをしたりしている姿が、とてもとても心に響きました。

支えあって、1つのことを成し遂げようとしている、まるで家族のような「サーカス団」に心を打たれました。


「あ、あの子、さっき空中を飛び回っていた子だよね?!」
大掛かりな装置を準備しているステージの端をクルクルと踊って観客の意識を自分に向け、観客の集中力を途切れさせないようにしている子を指差し、私は言った。

「ああ、そういやそうだな~」
幼馴染みは、私の声にようやく気づいたってな感じでしたが、1つ1つのステージに、周りに座っている子供たちと同じように喜んでいる私に、最初は黙って見ていた彼も、最後は、

「あ~…。何か、はしゃぎ疲れたな~」

と…。でもその顔は、昔良く見た、少年のころの顔だった。


休み前の夜も一緒に深夜、食事をした、元部署の元上司ともう一人の女の子からメールが来ていて、

『サーカス、楽しんでね』

折角だからと、チャチなピエロのついたボールペンをボッタクリだろ?!てな値段でしたが、4本、購入。

元上司の女の子と、元部署の女の子と、自分の分。そして、

「はい」

有休を取って、そして車を出し、駅にまで迎えに来てくれ、1日付き合ってくれた幼馴染みに差し出した。

ちょっとしかめっ面でそのチャチなボールペンを見ていたけど、

「楽しかったな!」

ニッと笑うと受け取った。



「今日の晩飯は焼肉じゃけん!」
うちの母さんが法事で宮崎に行っているので、この幼馴染み宅にて我がスナ家のメンバーもお呼ばれしていたのですが、そーゆー時は決まって、焼肉。

「アンタはいつまで経っても肉好きやな」
少々呆れた声で言えば、

「ねーちゃん、今日は早いんだろな!?ヨガには行かんやろな!?」
と…。どんだけ、うちのねーちゃん好きなんだよ…。


一人っ子の彼は。
近所に引っ越してきた私たち姉妹をとても慕ってくれてます。うちのねーちゃんも、私とこいつを双子のように扱う。

それは、私も同じで。

私と本当に血が繋がっている私のねーちゃんは、まぎれもなく大好きな私のねーちゃんであり、それは一生、変わらない。

そして。

この、血の繋がりなんて想像しただけでもゾッとする同い年のこの幼馴染みの男は、にーちゃんでも弟でもなく、

私の分身のような…双子の片割れのような…、

そんな存在であり、だからこそ、

私自身が遠く離れた地で必死に戦えるのも全て、

この男が、この私の故郷で私の分まで生きているからだ。



「ねーちゃん、早く帰ってくるってよ、今日は。父さんも家で待ってるから、早く帰ろう」

「それは心配いらねー。だって俺のオヤジと囲碁やってるって、メール来てた」




「変わらないもの」なんてないけれど、

明日も明後日も…ずっとずっと。

「私」が不在のこの「ホーム」が、こうして変わらず温かいんだと疑わずにいる限り、私は、

どこまでも頑張れるような気がした。






行き帰りの車内で聞いたアルバムの1つ。オススメですたい★



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