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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'04.27.Sat
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2008'12.20.Sat


level.46  (きらめき団2008展覧会開催中。会場へはコチラから→



明日明後日の今週末を乗り切れば…何とかなるんじゃないかなと勝手に予想してます(予想ってか願望…)


結局、今月…。
休みらしい休み、無いんじゃないの?



休日出勤をした今日は、いつもより早めに帰宅できたので(当たり前だ。これで残業とか拷問だよもう)、

キノキノのオススメのパン屋に行ってみますた。



すげーうまいYO!!



さすが、パンマニアだなと…。

キノキノ、君は中々のめり込めるモノがない~と嘆いていたが、素晴らしいモノを持っているぢゃないか…っ!

美味しいパン屋ハンター!


このハンターがご紹介してくれたパン屋は、珍しく!本当に珍しく!私のテリトリー内だったので、これからは是非とも利用させて頂きたいと思います。

有難う、パンハンター!!


少々…値は張りますが、本当に美味しい。

普段、私はあまり「食」に関して関心は無い方なんですが、こうもHPを削られると…流石に「食」に走るしかない…ど~ん。

特に。
仕事から帰っての家での食事なんて、遅いのもあって滅多にしないし、したとしてもPCニュースを見ながらか、はたまた台所で丸椅子に腰掛けての食事と言う、とにかく「食べられりゃあ、何でもよか!」なのですが、

「あ、美味しいな」

と本気で素で思ったことにぶっちゃけ驚いた。





↑こんな感じ。


ビッシリ書かれた紙は、お店のフリーマガジンみたいなモノで、店主の熱い思いがツラツラと書かれており、思わず見入って一気に読んじゃったと言う…。

店主は女性のようで、今度、パン職人の世界大会に出場されるそうです。予選がこの店のオープンと重なったときもあったそうで、本当に辛かったけど、でも今なら頑張ってよかったと心底言える…そしてその頑張りを糧に世界大会に出場じゃー!みたいな内容ですた。

素晴らしい…っ!!ハラショー!!



私も頑張るぞい!

本日ネットでミシンを買いますた。今度こそ真面目にちゃんとした(価格)を買ったので、それなりには働いてくれることでせう。


強制的に送りつけたクリスマスプレゼントに対しても…
嬉しいご報告を頂き、こちらこそ本当にありがとうございます。

立ち止まっても、膝を抱えてヘタリ込んでも、下を向いても、後ろを振り返っても、遠回り道をしても、それでも。

前を向いて進もうと思います。

パンハンターよ、本当に素敵な出会いをありがとう!


…あ、TOPの絵と内容、何だか凄いギャップになっちまいますたが、とりあえず、皆様の元へ遊びに行く日をもう暫くお待ち下さい…と言う事で…。










医務室のベットで目覚めたカナコ先生は、既にもう先生ではなくなっていた。シスターとしてのカナコさんは何度も何度も俺に謝っていた。それでも彼女の指で時折キラリと光るその指輪を再確認すると、キッチンで夕食の準備を手伝っていたムラサキに声を掛けさっさと車に向かった。腑に落ちない表情をしながらも慌しく後を追って来たムラサキが助手席に乗り込むのを待って、そして黙ったまま車を発進させた。
「どうしたの?!」
俺の不穏な気配に流石のムラサキも心配そうな声を掛けてくる。いつもこんなに呆気なく帰って来てるの?とか、サトシ君は?とか何とか色々と質問して来ていたが、全て無視をして車を走らせていると諦めたのか窓から顔を出し、小さくなっていく修道院を見えなくなるまでじっと見つめていた。

「ねぇ」
夏真っ盛りとは言え、夏至も大分過ぎた田舎の夕暮れは暗くなるのも早い。赤紫に染まる中、何度目かの呼びかけに俺は何度目かの返答をした。
「何だ?」
「ハクから手紙が来たの」

春に飛び立ってから音信不通だった。行き当たりばったりの人生のムラサキでも心配して、最初は一緒に行くと申し出ていたがハルタは断固拒否をした。その代わり、仕事のスケジュールをうまく組んだモジャがフランスに暫く滞在することになったのでヤツがハルタのサポートをすると言う事でムラサキも引き下がったが、ハルタが旅立って一ヶ月は全く仕事にならない状態だった。
「ムラサキさん、大丈夫ですかねえ…」
ハルタの代わりとして店でバイトをしているサトシがコッソリ俺に言ってしまうほどムラサキの様子は尋常ではなく、俺もハラハラしっぱなしだった。
ハルタの出した条件があった。それは、
絶対に自分から連絡をするまでを連絡を取ろうとしないこと。
モジャに連絡を取ることも、モジャから連絡をすることも禁止だった。
「待つって…こんなにも残酷なことなのね。まるで拷問だわ…」
閉店後サトシも上がり、ただ一人ソファー席でテストの採点をしていた俺にムラサキはぼやいた。向かい合った先のソファーにグッタリと倒れ込んで突っ伏しているムラサキの姿は若干、痩せた気がした。
「心配なのは分かる。でもモジャが傍についてんだろ?オマエはオマエのやるべき事をきちんとやれ。ハルタも心配するだろうが」
シュッシュッと赤ペンの音を立てながら俺は言う。そうね…と応えるムラサキは起き上がって俺に笑顔を向けたが、逆に痛々しく見ていられない。採点テスト用紙はもうない。ここに居るべき理由もなくなった。しかし俺は腰を上げることが出来ずにいた。クルクルとペンを回して弄んでいた。
「…キッシー、明日も学校でしょう?そろそろ帰って寝ないと遅刻するよ」
「ああ…」
そんな会話をしながらもお互い動こうとしなかった。俺はペンを回し、それをボンヤリとムラサキは見つめている。
どのくらい経ったのだろうか。ポーンポーンと聞き慣れた振り子時計が時を告げ、俺は思わずペンを落としてしまった。
「…日が変わっちゃった」
時を告げる音が鳴り止むと独り言のようにムラサキは呟きユックリと立ち上がった。
「ほら、店閉めるよ?帰れなくなっちゃうよ?」
「そうだな。面倒だから俺、此処で寝るわ」
ムラサキはポカンとした顔で俺を見ていたが、
「私ね、仕事が終わった後にいつも飲んでいるワインがあるんだけど、一緒に飲んでくれる?」
アルコールの類は滅多に呑まない。別に嫌いなワケでもないし苦手なワケでもなかった。ただ、1人で呑んでも美味くないからだ。
「ああ…」
俺は片付けると立ち上がる。呆気なくスッと動く。
「昔、フランスにも行ってたのね。ハクやモジャがいるパリじゃなくてもっと田舎の…ほら、モン・サン=ミシェルって知ってる?その近くのブルターニュ地方の港町であまりワインの産地ではないんだけど、白ワインが美味しいの。牡蠣が取れるからかも知れないけど…。あ、キッシーは赤の方が好きかしら?それなら、ブルゴーニュの赤ワインもあるけど?ブルゴーニュのディジョンって街の小さな料理店でも働いてたことあるんだけど、そこにいたジャンってシェフから色々フランス料理を教えて貰ったんだ。エスカルゴとか…」
階段を下りながらムラサキは喋っている。
「どっちでも良いから。ほらほら、転げ落ちるぞ?」
さっきまでの重たく気まずい空気はかき消され、まるで「今から何して遊ぼう?」と言わんばかりの子供のようなムラサキを見て思わず笑みが出る。いや、そうではなくて…。
自分自身が楽しんでいるのだ。
心あらずであったムラサキの姿を見るのは辛かったし、このままではモジャやハルタに合わせる顔がない。そんなことばかり考えて見守っていたハズが実際、蓋を開けてみれば、俺はただ単に、彼女の傍に居たかっただけだった。彼女の傍にいて、彼女の笑顔を見て、彼女の笑い声を聞いていたい。それだけで明日もちゃんと頑張れる。良い1日だったと言える気がする。ただそれだけ。結局は自分を救うことで手一杯の己にウンザリするが、でもこうして、
「ロゼも開けようか?うん、開けちゃおう!!」
3本のコルクを慣れた手つきで次々開けながらも悪戯っ子のような表情で笑っている彼女の姿を見ていると、こんな俺でも少しはムラサキ自身の役にも立てているのかも知れないなんてことも思ってしまうのだ。
「ああ、美味しい。やっぱり1人じゃ駄目だね」
ムラサキは縁側に腰掛け夜空を仰ぎ、そして俺を見た。
「ありがとうね、キッシー」
別に…とだけ応える俺にムラサキはウフフと眼を細めた。久々に見たムラサキらしいムラサキの姿を横目で見、そして思い切って言った。
「俺で良ければいつでも付き合うから」
「んじゃあ、明日もよろしくね」
即答された言葉に思わずむせる。
「冗談よ」
再びウフフと笑うと白ワインを呑んでいる。その横顔を見、そして下を向いて言った。
「明日もな」

「『来れば?』とだけ書かれてんの」
ムラサキはバックから1枚のハガキを取り出す。道脇に車を止めると車内のランプをつけハガキを受け取った。
「来週のパン教室終わったら行ってみようと思う」
何も言わずじっとハガキを見ている俺に少し明るい声でムラサキは続けた。
「バイトに来てくれているサトシ君も今月はお休みだし、その浮いたバイト代をチケットにしちゃっても良いでしょ。それに…キッシーに毎晩、晩酌の相手して貰うのも悪いしね。休肝日ってことで」
そう言いながら今度は1つの鍵を取り出した。
「うちのスペアキー。私が行った後もあの部屋、好きに使ってもらって構わないから」
毎晩のように呑んでそのまま居間で引っくり返って寝て、そして朝、慌てて学校へ向かう俺にムラサキは1つの小さなアンティーク鍵をくれた。元々、荷物置き場として使われていたと言うその狭い部屋は、今では俺のアトリエのようになっており自分のマンションには殆ど帰らず、この狭苦しい部屋で寝泊りすることが多くなっていた。
ハガキを付き返しながら言葉を発した。
「俺も行く」
ムラサキは何か言いたげだったが、
「自分から伸ばした手を離すのはもうごめんだ。ちゃんと掴んでいたいんだよ」
声に出す前に続けた俺にムラサキは微笑んだ。
「パリにね、凄く素敵なアクセサリー屋さんがあったのね。今でもあるかなあ。もしまだあったら…」
ハガキを突き出している左手に視線を落とし、
「今度はちゃんとキッシーのその指に合う指輪を探してみようか?」
そしてハガキを受け取った。俺は頷き、再び車を走らせる。
「ねぇ」
ようやく俺達の住む街の明かりが見えてきた頃、不意にまたムラサキは言った。
「何だ?」
「ラーメン、食べて帰らない?キッシーが昔、誘ってくれたラーメン屋。まだある?」
俺はムラサキの顔を見、そして頷く。
「勿論だ。あの店が潰れるワケないだろうが。オマエの店と同じくらい強豪店だからな」
「まぁ、それはそれは。是非とも偵察しておかないとね。何がオススメ?」
まただ。
そうだなと考えるフリをしながら内心違う事を感じていた。この、今から何して遊ぶ?と悪戯っ子のような、そんな…、
本来ならば子供の時に感じるべきこの感情をいい歳こいた今、ようやく俺は実感出来る。
いつもいつも1人きりだった。そして俺と同じように、いつもいつも1人居場所を探し求めていたムラサキも。
長い長い年月をかけ、随分と遠回りをしてそして今、俺達は…。
「そうだな、チャーシュー麺だな」



キッシー編、終了です。やったー!!凄い終わり方だけど良いんです、自己満足の場なんでココ。チャーシュー麺食べたい…。
マンガでも本でも、
これから始まりってな終わり方が好きです。最初は「え?コレで終わり!?ムキー!」となりますが、落ち着いて頭が冷えてくると、勝手に凄い色々と妄想できて、綺麗で完璧なハッピーエンドの話よりも凄い印象に残ってしまったりする。あ、アレは本当に上手いなと思った「スラムダンク」あれから10日後とか…反則だよ!アレ!!ウキー!!



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