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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'11.05.Tue
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2008'06.20.Fri





level.43


今時って何ですか?


こんばんわ、スナです。最近…マジで流行のミュージシャンが分かりません。
別に困りもしないんですけど、ちょっと寂しいかもと…はわわ。

とにかく気を取り直して…。

Amazonで予約していたCDが本日届いておりますた。どちらも「前に1度、聴いたことあるYO!」てなアルバムです、ハイ。

Akeboshiの方は、ベストってな感じで、BUMPの方はカップリング集。

何故に買う!?流行の曲を知らないからです。


Akeboshiの方は、前回のアルバムの製作過程をチョロリと見せたアイルランド旅&PVのDVD付き。大してパッとはせず淡々としてますけど、そこがAkeboshiらしいなと思うし、アイルランドのまるでファンタジーのような美しい景色がまるで自分も旅をしている気分になれます。

肝心のCDは、全て以前発表された曲たちですけどアレンジされてたりライブ感があったりと聴いたことあるのに違う曲のようで面白いです。

ま、元々…Akeboshiの曲たちはどれもこれもノンビリユッタリでずっと流しっぱなしでも特に耳障りではないってのもありますけど。


BUMPは…。「画像なし」みたいになってますけど、コレちゃんと「画像あり」なんす。真っ白アルバムですな。
カップリングの曲ばかりを年代順に収録したアルバムですけど、何か…違和感を感じ最初は何だかムズムズしたけど、自分でベストを編集して聴いたりもしてたのですぐに馴染みますた。特に「ガラスのブルース」が好きなので選曲されていて嬉しかったりも…。唯一新曲の「プレゼント」も良かった。

ただ…。前回のアルバム「orbital period」と言い、今回のアルバムと言い、ホント完全に「区切り」を付けた感があるので、大丈夫?てな気も…だわわ。

初期のイキオイのある若々しく荒削りな感じのも好きだし、心に染み渡るような落ち着いてきた今も好きだけど…、

ま…今後、どんなBUMPをお披露目してくれるのか期待することにしま。



てな感じで。最近のミュージシャンは全く存じません。



※今日、ちょっと面白かったこと。

休憩時、我がチームで1番若い22歳の男の子も一緒だったんですけど、言う事がまるで昭和。(ま、生まれは昭和だけど育った環境は平成だろ、オマエ?)

本日くどい位何度も申したように、最近の曲がサッパリてな話を休憩ん時もやってたんですけど、その男の子も「ボクもサッパリですね~」と。ま、それだけでなく、何だか全てもう燃え尽きた感のある子なんで、その場にいた人たちみんな、

「22とか何でも出来るやんー!例えば海外留学とか!」

なんぞ言っていたらば、

「あ、ポルトガルとかですかね?」

って…。何でポルトガル!?いや、ポルトガルも良いよ!素敵だよ!?

でも何故に海外留学=ポルトガル!?オーストラリアとかカナダとか言えよ。


「今、ユーロ圏のポルトガル行くよりも…そうだ、アメリカ行きなよ。反対に米ドルはお得だよ?!」

ポルトガルがユーロかは知りませんけど、とりあえずヨーロッパ行くより絶対アメリカ!USAだYO★てなことは分かっているので私がそう言えば、

「そんな恐ろしい国、行きたくないっすよ!」

ポルトガルは恐ろしくないんかい!?…良く分かりません。



その時TVで丁度、池袋の事件も報道されてたんですけど、

「本当に恐ろしいですね、東京は。病んでますよ、病みまくってますよ」

だって。まるで海外のテロでも見ているような脅えた表情でそう言ってますた…。
ま、確かに病んでんなと私も同意ですけど、アンタまだ22だよ?飛び込んで行けるって!病んでる場所でも跳ね返せるって!


私が22歳の頃なんて…湧き出て押さえきれない「エネルギー」を持て余し、遊び捲くるのが楽しくて仕方なかったハズなんだけどな…。

そんなことも言うと、

「湧き上がるエネルギー?何ですか、ソレ?」

もうよかです…。

とにかくポルトガルに行ってください。



今時ってなんですか…?



※える兄!お久しぶりぶり!きゃほーい★え、骨折?!そしてみっつぃ~姉さん!わっしょーい★

すみません、お返事は後日…。必ず!


※とにかく全員集合させてさっさ終わらせる。これしか考えられない。


金曜夜。
休日前と言う事もあり仕事は輪をかけて忙しく、俺は昼飯を食う間も無く飛び回っていた。
「おい、先に上がるぞ」
同僚から声を掛けられて初めて、デスクに齧りついているのは俺だけだと気付いた。
「おお、お疲れ様~」
首をコキコキ鳴らしながら答える。
「…あんまり無理すんなよ。じゃあな、また来週」
ピラピラと同僚は手を振りながらフロアを出て行く。俺は背もたれに思い切り寄りかかり背伸びをした。

「何で俺、こんなに頑張ってんだろ?てか、頑張ってんのコレって?」
気付いたら一番最後。やることが沢山あるからそれを終わらせる為に最後になっただけだ。

やること…?
俺はデスクを改めてボンヤリ見つめる。散らかり、嵐でも通ったのか?と言うような我がデスクをこうして見ていると…何だか気が削がれてしまった。俺はため息を付くとノロノロと片付け出す。さっきまで夢中になって疲れも何も感じなかったのに、今のこの体のだるさ、そして腹の減り具合は何だ!?ぐーぐー鳴り止まない腹を擦りながら俺は鞄持ち、図面ホルダーを肩に掛けると会社を後にした。


「あ、タローさん!お久しぶりです」
真っ直ぐ家のベットに直行したかったが、あのモジャに会って一言ビシッと言わない限り眠れそうにない。それにこの腹の虫を抱えたまま電車に乗るのも嫌だった。店に入ると今回はスグにハルタが俺に気付いて声をかけてくれた。つうか、俺はタローじゃねぇ。
「今日はモジャもキザサワも来てますよ。ほら、あっちに」
教えてもらうまでもなく、奥の窓際の席ではモジャがオッサン達と盛り上がっており、2階のソファーではモリモリ飯を食っているキシザワの姿が欄干の間から見えた。
どちらかとご一緒します?とハルタは言ったが、とりあえずこの空腹をどうにかしない限り何も出来ない状態を最優先し、俺は空いていたカウンター席に座ると「気まぐれ定食」を頼んだ。
「あ、ちなみに今日は何?聞いてもどうせ違うもんが出て来るんだろうけど」
腹が減りすぎてちょっと毒を吐いてしまったが、ハルタはそんなことには全く動じず、相変わらずの飄々とした態度でオーダー票を書きながら「多分今度はサンマの塩焼き定食です」と言い、奥に引っ込んだ。今時の若者って皆あんななのか?そう思うとちょっと何だかヘコんだ。自分が歳を取ったのだと言う事実を自ら認めてしまったと言うことと、自分の老後を支えてくれるのはこんなヤツラなのかと言う事実を垣間見てしまったと言う二重の墓穴…。イカン、イカン。俺は上着を脱ぎ、ネクタイを緩めた。ハルタが持って来てくれたお絞りで顔を拭くと少し気分が良くなった。

天候もあまり良くないせいもあったのか、今日はわりかし店は混雑していない。自分が遅い時間にやって来たのもあるだろうが…。運ばれてきた「酢豚定食」を食べながら俺は店内を見た。
「ありがとうございました~…」
一組二組と客は帰って行き、さっきまで盛り上がっていたオッサン連中もようやく切り上げ、そしてモジャが俺に気付いた頃、俺は定食を平らげ枝豆をチマチマつまみながら黒ビールを呑んでいた。
「よう、久しぶりじゃのー。来ちょったのなら声ば、かけてくれりゃあ良かったきに~」
図々しく俺の隣のスツールに腰掛けるとモジャはヘラヘラと笑った。結構出来上がってんな、コイツ。自分も酒を呑んでいるのに酒臭いと瞬時に感じるほどモジャの息は臭かった。
「ヌイグルミ、わざわざ返しに来たんじゃって?酷か人やねタロちゃんは」
「俺はタローでもタロでもねぇよ!」
ついムキになってモジャに叫ぶが、相変わらずヘラヘラしている。今日は何を言ってももうダメか…。
「来週からワシ、また海外じゃ。今度は南米じゃ。面倒じゃ~日本の裏側まで行くなんてのぅ」
ダラダラとカウンターに突っ伏しながらモジャは勝手に喋る。あんな大手外資系の開発部門チーフが何をガキみたいなことを言ってるんだとちょっとヒガミなことを思いながら俺は枝豆を摘む。
「ハルタぁ。ワシと変わらんか?ワシ、此処に居たか~」
俺のビールのお代わりと、そしてモジャに水の入ったグラスを置いているハルタにモジャは絡む。取り合えず死ねと恐ろしい言葉を無表情で即答するとハルタは客が残した店内の後片付けをし出した。本当に今時の若者は皆あんななのか?
「ハルタの薄情者~。んじゃあ、そこのメガネさん、どうじゃ?」
突っ伏したままモゴモゴ言ったモジャの発言に俺はビックリして顔を上げ、辺りを見渡した。今まで気付かなかったのが自分でも驚くが、まさかあのインテリメガネがこの場所に居るとは思いもしなかったので、窓際の小さな席で姿勢を正して定食を食べている彼を確認すると、思わず「あ!」と声を上げてしまった。インテリメガネがチラリとこちらを見るがスグに食事を続けた。
「つうかさ、何でアイツは優雅にナイフとフォークなんかで食ってんだよ?」
「だって彼は『サーモンのムニエル定食』でしたし、グラスワインもご注文されましたから…箸は持ってけないでしょ?」
トレー一杯に皿を載せて奥のキッチンへ向かいながらハルタが答えてくれた。が。
「何でムニエル!?今日は酢豚じゃなかったの!?俺が食べたのは何!?」

「ごちゃごちゃウルサイなあ。小さなこと気にしていたら大きくなれないよ、タロちゃん」
俺の突っ込みに答えてくれたのは…
ハルタでもなく、モジャでもインテリメガネでも、勿論2階席で寝ているキシザワでもなく、
「酢豚、嫌いだった?その割には綺麗に食べてくれてたみたいだけど」
着古した白いシェフの制服を着た1人の若い女性がヒョッコリ現れたかと思うと小さなカウンターの内側に入り、俺とモジャの前に立った。
「初めまして、タロちゃん。オーナー兼シェフやってます…あ~名前は何だって良いんだけど…とりあえず店長です」
唖然としている俺にニッコリ笑って言うと、
「モジャ。ようやく客が片付いてアンタの励まし会やるってのに何、寝てんの!?」
モジャモジャの頭を掻き回している。モジャはう~んと唸っていた。
「寝てるって言えば…キッシー!アンタも寝てんでしょ!?降りてきなさい、ケーキあるよ!アンタの好きなコッテリ生クリームのイチゴケーキだよ!」
不意に大声で怒鳴るから俺はイキオイに押されてストンとスツールに腰掛けた。そんな俺を見て何だかんだ言いつつズバリ、店長と名乗ったオーナーは、にっと笑った。
「タロちゃん、甘いの好き?」

甘いのは嫌いじゃないけどってかむしろ好きだけど…
速攻帰りたくなった。

これから始まろうとしている「会」について何か…悪寒がしたのだ。
第六感なんて、そんな非科学的なもの信じない派だけど、この時ほど俺はシックスセンスを感じたことはない…。



※名前を考えるのが面倒って言ったら「店長」で良いんじゃない?と。なるほど…
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