2008'06.15.Sun
level.43
何かちょっと…疲れたなあ~と言う、何だかいつもに増して全くテンション上がらない時に、ノソリとベットに転がってボンヤリ眺める2冊。
別に疲れは取れないがってか、むしろ疲れるが「ま、良いか♪」と少し気分が軽くなる。そんな2冊。
ちなみに。
どちらも某少年週刊誌の最後の最後に数ページヒッソリと、でも何だか妙に存在感があるってな推移でこのコミックは生まれてきております。
「王様はロバ」の方は…。かなり幼い頃、病院の待合で読んだのが1番古い記憶。だから知らない人もいるんじゃないかと思いますが、「ギャグマンガ」とか「四コママンガ」の奥の深さを思い知った初めてのマンガだな、うん。
そんな幼い子供でも、おおスゲェと納得するマンガ…てか、小難しいことグダグダ考える神経質でマジメな人には肌に合わないかもしれない…。
「王様はロバ」が終わってからそれ以後、この少年週刊誌に全く興味を持ちませんでしたが(少女マンガに忙しかった)、或る日久々手に取ったそのマンガ雑誌の巻末には、うすたが載っていたと言う…。
今回載せている「ぴゅ~と吹く!ジャガー」よりもセクシーコマンドー外伝(何故この言い方をする!?)の方が数倍凄い。絵もパワーも勢いもキャラも話も何もかも。
でも…。歳食って「何だか疲れたなぁ~」と言うときくらいにしか手に取らないうすた作品では、今、連載中のこのジャガーが丁度良い。あの「今年もヨロシク★」はホント大嫌いだけど、ムカつくけど。
そんなこんな言いながら…
「めそ」が私の中では1番の永遠のアイドルなんだけどね。
めそは最強だ…っ!
あ、めそってのはマサルに出て来るヤツです、はい…。
ああなんかもう、疲れたなぁ~。
今朝、会社に入る寸前に、着ていたダルダルのカーディガンが裏表、逆だったことに気付いた。ダルダルのヘンなカーディガンだったから誰も裏とか表とかも気付かないってか、私の格好なんてどうでも良いのだけど、気付いたからにはヤハリ身だしなみはちゃんとせな!とその場で脱ぎ着しますた…イカンだろ!?
ジャガーでも読んでねま。あ、キノキノんちだった。ところでジャガーの新巻発売日っていつだろう…?
私の中ではそんなレベルのうすたです。あってもなくても良いようだけど、でもいざ無かったら本気で困るのでヤッパリちゃんとないと困る。耳かきとか、爪きりとか…
そんな感じ。
※第一幕終了。ホントは押し付けられた設定に組まれている人物、あと2人いる…。いつ出てくるのだ?つうか第二幕が開く日は来るのか?
話も10分の1も進んでいない…全てが知りきれトンボ。だから言ったべ!?私には無理だって。
つうことで一旦終了!はい、お疲れ~(ALT+CTRL+DEL=強制終了)
「見ない顔だけど、モジャ公とお知り合い?」
ソファーに沈み込むように向き合って座っている男が言った。
「昨夜…。偶然出会っただけです」
何だか面接みたいだ。俺はキチンと膝を揃えてソファーに浅く腰掛けている。
「…そんなに緊張するなよ。お互い同じここの客なんだからさ」
「はぁ…」
男は派手な柄シャツの胸ポケットからクシャクシャになったタバコのソフトケースを取り出すと俺に勧めた。俺は軽く会釈して一本抜き取る。極自然に男は火も差し出してくれた。
「折角の休みだってぇのに、何でくだらないイベントなんかすんのかなあ~。お陰でこんな隅っこに追いやられちまったこっちの身にもなれってんだ」
自分のタバコにも火を付け、カシャンとジッポを閉じると男は言った。
「イベントって…。何のイベントだったんですか?」
俺の問いには答えず、男は突如、人差し指を突き出した。俺は思わず背もたれに倒れこむ。
「今度、敬語使ったらマイナス10点な!」
何だよ、マイナス10点って…。俺は顔をこわばらせたまま、口元だけで笑った。
「『美味しい天然酵母のパンを焼こう』だってさ、タイトルは」
ふぅん。どうでも良かった。ま、それで若い女性客が多いのは納得いったが。
「あの、貴方はモジャさんと、そして先ほどのウェイターとお知り合いなんですか?」
「はい、マイナス10点」
「…知り合い?」
「まぁ、そんなもんだな。モジャ公は本当に知り合いって程度で、あいつが何処の何者かってか名前すらも知らねぇ。まぁ、お互いこの店の客として古いし、しょっちゅう来ているからな、顔ぐらいは覚えるがそれ以外は知らねぇってかどうでも良い」
「はぁ…」
「んでハルタの方は…ま、俺の生徒だからな。名前くらいは知ってるさって言ってもアイツ別にハルタって名前じゃないんだけどよ」
「え?生徒?てか、え?ハルタじゃないの?」
「俺、ハルタの高校の教師」
ハルタについてはスルーされたが、教師と言う職業から程遠い男の姿に、え?マジで?と驚愕した。そんな俺の心を見透かしたのか、男はふぅ~と深くタバコの煙を吐き出すと、
「おっと、すまんがモジャ公みたいに俺は名刺なんて持ってないぜ?でもま、どうでも良いことだ、俺のことなんて。それにま、偶然たまたま気に入った店のウェイターが教え子だったってことだ」
今時の高校教師は寛大だな…いや、それよりもモジャ公からアンタも名刺貰ってんのに名前すら覚えてないの!?ソファーに横になりながら寛いでいる男を見、俺は少々呆れた。そう言う俺も結局は、モジャ公とか言っているけどな…。
お好きなものを。と言ったくせに、運ばれてきたのはガラスボールに山盛りのグリーンサラダと、コンソメスープ、各種ジャムやらペーストやらバターやらの盛り合わせ。そしてカゴ一杯のパンだった。どう見てもコレ、今日の「イベント」の残りだろう!?ま、別に文句はないが。
「足りなくなったらそこに置いてあるベルを鳴らして呼んで下さい」
パンカゴを俺に渡し、大き目のグラスにレモン水を注ぎながらハルタは言った。テーブルの上に置き場所がないのだ。俺は仕方なく受け取ったそのカゴを俺の隣に置いた。
「おいおい、俺の分はないのかよ?」
さっきまでテーブルの上に堂々と置いてあったコーヒーカップが一瞬にして隅に追いやられ、高校教師は少し拗ねたように言う。そんな姿を横目でチラリと見るとハルタはわざとため息を付き混じりに言った。
「すみません、こいつにも良かったら恵んでやってください」
結構、腹黒い男の子なのかもしれない…。俺はハハハと乾いた笑いで答えた。
「しっかし、暇な奴っているもんだよな~ってか、何で女ってイキモノはこうも集団が好きなんだろうな~」
派手柄シャツの高校教師は階下を見下ろしながらボソリ呟いた。ソファー席の片脇には木の彫が施された欄干が備え付けられており、吹き抜けになった階下を一望出来る。俺はパンにコッテリとハチミツを付けながら男を見た。結局、サラダのガラスボールを我が物のように抱え込んでムッシャムッシャ食べているその男の横顔は、案外幼稚に見えた。そう言えば…一体幾つなんだろう?初めて見たときは俺より年上だとばかり思ったがこうして見ると意外に年下なのかも知れない。
「あの~。失礼でなければお聞きしたいんですけど…」
俺の声に男は目線だけこっちに向ける。その流し目のような仕草に一瞬息を飲んだ。
「マイナス10点」
「あ~。…いくつ?」
「何が?」
「その~、歳?」
「何かセクハラオヤジのような聞き方だな」
びっくりした拍子に俺はパンのカスを喉に詰まらせて思い切りむせた。
「な、何だよ。初対面でいきなりタメで話せって言われても反対にムズイんだって!」
「それじゃあ、何か?オタクは歳を聞いて自分より歳食ってなかったらタメで話せるってのか?」
「そういう訳じゃないけど、お互いを少しずつ知ってそれから親しくなって話し口調も砕けてくってもんじゃないの?会っていきなりタメ口って何か、失礼じゃなくね?」
男は相変わらずムッシャムシャとサラダを咀嚼しながら俺を横目で見ていたが、ゴクリと飲み込むと体を俺に向け、真っ直ぐ見て言った。
「相手のこと知りたいのなら、まずは自分のこと伝えてからってのが礼儀じゃなくね?」
さすが高校教師…。何だか分からないが妙な威圧感を感じ、俺は顎を引いた。
「ま、俺にとっちゃあ、オタクのことを聞いてもこの店を一歩出れば忘れてんだろうけどよ」
失礼な奴だなとムッとしながらも俺は財布に入れていた予備の名刺を取り出し、テーブルに置いた。男はそれを手に取って一瞥するとクルっと裏返し、胸ポケットに差してあったペンで何やら書き、そしてそれを俺に差し出した。名刺を返してくる奴なんて初めて見た。
「名刺なんて名前と仕事を知るだけだ。ま、それに割合う分だけ俺のこと教えてやるよ。名前はキシザワだ。さっきも言った様に高校教師やってる。担当は美術だ」
俺は突き返された俺の名刺を屈辱的に受け取る。しかし次の瞬間、ハッとした。
「俺は名刺なんて持ち合わせてないからな。一応それが美術っぽいってな証拠っつうことで、勘弁してくれや」
名刺の裏には…俺の特徴を良く捕らえた俺の似顔絵が描かれていた。この1時間ばかりで全て見透かされてしまったような気がして凄く恥ずかしくなった。
「さてと。俺そろそろ行くわ」
ガラスボールをドンとテーブルに置き、タバコをジーパンの後ろポケットに押し込みながらキシザワは立ち上がった。
「んじゃあな。タロー」
タロー!?俺はポカンとマヌケな顔をしながらキシザワの後姿を追った。スラリとしたその後姿はあっと言う間に階段の影に隠れ、カツカツと革靴が階段を蹴る音だけとなった。
「ちょ、ちょっと、オイ!キシザワ!!」
俺は慌てて欄干から身を乗り出す。拍子にしこたま額を低い横柱にぶつけ、一瞬仰け反るが、それでも俺は欄干にしがみついた。階下にいる皆が皆、俺を見上げている。ピーチクパーチク喋っていた女性客達も、俺に名前を呼ばれたキシザワも、そして傍にいた無愛想なハルタさえも。
「何だよ、大声で呼ぶなよ。恥ずかしいだろうがってか、デコ大丈夫か?オマエの行動が凄え恥ずかしい」
「タローって何だよ!?俺の名刺見ただろうが!」
「さっきも言っただろう。名刺なんて紙切れ、どうでも良いんだよ。オマエはタローなんだよ。じゃあな!」
「オイ!待てよ!」
言うだけ言ってクルリと扉に向かったキシザワを追って俺はバタバタ階段を降りた。
「キシザワ!」
俺が再び男の名を叫んだのと同時にカランコロンと扉は音を響かせ、そして閉まった。
「タローさん、タイムアウトです」
キシザワを追おうとした俺の手首が不意に掴まれ俺はギョッとする。ハルタがいつもの愛想のない顔で俺を見ていた。
「だから俺はタローじゃねぇよ!」
勢いに任せてハルタの腕を振り払いながら俺は叫ぶ。次の瞬間、ハッと体を強張らせた。しんとした店内に気付いてしまったのだ。
俺はぎこちない動作で振り向く。1階を埋め尽くしていた女性客達が皆、俺を見ていた…。
「何事~?またキッシーが何かやらかした~?」
キッチンから声がしたのを合図に俺はアタフタと扉に向かった。
「か、帰ります。ご馳走様でした…」
「ありがとうございました…」
昨夜と同じ、覇気のないハルタの声を背に俺は扉を押す。カランコロンと同じ音を立て扉は開く。だが、
「また来て下さいね、タローさん」
ハルタのいつもより少しトーンの高い声を背中で受け扉は閉まった。
「はぁ~」
俺はしゃがみ込む。
「何、やってんだ俺は」
陽はすっかり傾き、駅に向かう人々が忙しなく行きかっている。店の前でしゃがみ込んでいる俺をチラリチラリ見る視線を感じた。
昨夜から今の今まで何だか凄く疲れた。職業柄、人に会ったり話をしたりするのには慣れていた筈なのに、何だか凄く疲れた。
俺はヨイショと立ち上がると裸電球1つに照らされている看板を改めて見た。鉄のプレートに刻まれた英単語を1つ1つ追う。
「ちぇすた…ん?しぇすた…か?何のこっちゃ」
物凄く疲れたが、もう来たくないとはこれっぽちも思わなかった。むしろ次はいつ来れるだろうかと自分のスケジュールを考えながら俺は駅へと歩き出す。
不満はないが満足もしていない俺の中で「何か」が始まろうとしている。そんな気がした。
※キッシーはキザサワ先生と生徒から呼ばれている。ハルタは紳士服の「はるやま」と「フタタ」の区別が付かず、咄嗟に「ハルタ?」と言ってしまったところからモジャに付けられた…ってホントどうでも良いことには細かく拘っていたのであった…。
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