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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'05.01.Wed
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2010'04.26.Mon


level.49

今月末で。
私のお隣でこれまで頑張って来てくれた新人さんが、退職されることになりました…。

以前も。
辞める寸前まで行って、でもようやく仕事に慣れて来た頃だったし、空前の人手不足で、今1人でも欠けてしまったらこの部署自体本気で沈没してしまう!ってな時だったので恐らく…上の人々が引き止めたみたいで頑張ってくれていたのですが、

体を壊してしまって…。


入社して数ヶ月は私とは席が離れていたのですが、本当に頑張り屋サンで遠くからも凄いなと思っていたし、何よりシャキシャキ声も大きいし明るいし、挨拶もすれ違う皆に爽やかに出来る人だったので、このままいけばこのドンヨリ&白けた人ばかりのこのチームのムードメーカーになるんじゃないか!?と密かに「新風キター!」と期待していたんですが、

何せマジでこの部署をまとめてそして引っ張って行くべき上の人々が頼りなく、そして「人を育てる」ってどころか「芽を潰す」ってなイキオイの人々なので、折角の新風も幾重もの古株ブリザード等には太刀打ち出来なかった…。

ってか、何も力になれなかった自分が悔しくて仕方がない。


彼女が入社して数ヶ月後に…。
席替えがあって私のお隣さんになったのですが、ボケーとしている私にとても親しくしてくれて、時々一緒にお昼を食べに出たりもするようになった。

元々。
私と一緒にお昼を食べていた同じ部署の人たちもいて、その輪に一緒にってな感じになったってワケですが、この前たまたま、その人々が同時にお休みで、二人きりで外で食事をすることがあった。

良い天気で。
近くに広い公園があって、その公園で弁当を並んで食べたのですが、近くにポピーの群生が一斉に咲いていて、本当に可愛らしくて。

久々アマチュアカメラマンの血が騒ぎ、
「ちょっと良いですか?」
と弁当を置いてイソイソとそのポピーに近づいて、かがんでケータイでピロピロと撮り捲っている私を見て彼女は「写真が好きなんですか?」と私に聞いてきた。

「ええ、まぁ…。ヘタクソですけれど風景や花とかの写真を撮るのが好きなんですよ~。今は私のせいで活動が止まってしまってますけど、写真団体もあるんですよ~。そうだよ、復活せねば…っ」

とぶつくさ言っている私に、
「そんな趣味があったんですね~。でも何だかスナさんらしいですね~」
と…。

ほぼ毎日のように肩を並べて家族以上に一緒に時を過ごしているのに、お互いのことは、これポチも知らない。

仕事に忙殺され、私も私自身のことだけで手一杯で…。

以前。
ポロリ涙を流して指導係りの男性に「辞めたい」と言ったようなことを聞いてしまったとき、少しでも彼女の不安や重圧を拭えたら…と思ったのに、実際は結局何1つ出来なかったその事実に、自分の不甲斐なさを思い知り、情けなくそして悔しい。

私は…何て無力なんだろうと。


彼女自身も。
本当に責任感の強い人で、そして物凄く気を使う人だったので、何か困ったことがあっても隣でキィキィ叫びまわっている私には遠慮をして指導係の癖にちっとも指導をしていないその男性に必死で相談して頑張っていた。

事実。
時折たまに私も手が空いたときや余裕がある時などに彼女に声を何気に声を掛けても「大丈夫です」と反対に凄く恐縮するので私もそれ以上突っ込まなかったってのもあるのだけれど、でも…

もっと突っ込めば良かった。


時期的なモノもあって本当に私も入社して一番だ!と思うくらい今年の繁忙期は洒落にならない忙しさだったけれど、でも、それでも手を止めるべきだった。

残業になったとしても、彼女に無理矢理にでも話をさせ、そして一緒に考えるべきだった。

分かっていたのに。指導係のその男性が、ちっとも役に立たないノータリンのイカレポンチでトンチンカンなこと。


彼女の退職が決定したその日、隣の私にはスグに話をしてくれた。
これ以上、体を壊してしまった彼女を引き止める理由は1つもなく、また自分自身ですらもこの会社勤めは「生活のため」と割り切ってやっているのに、彼女に対して何1つ、この仕事の良いところとか希望とかを語ることも出来ないどころか、反対に、この彼女をこれ以上こんなところに居させてはいけない!と思う気持ちが大きくて、

「何も出来ずに…ごめんなさい。そして今まで本当にありがとうございます」

それだけしか私は言えなかった。

「スナさんの隣で本当に良かったですよ!こちらこそありがとうございます」

そう言ってくれたのが私の救いです。


組織と言うものは。
一体何なんだろうとツクヅク思う。

あまりにもこの会社はその組織と言うものが大きすぎて私には全く見えないし、分からない。

みんなロボットみたいにただ淡々と仕事をこなすだけ。スグ隣の人のことなんて気づきもしていないんじゃないか?と思う。

そういう私だって。
今日彼女がどんな服装だったかとか…答えられなかったりする。


元々から私は。
入社した時から本当にタダ単に「お金のため」と割り切ってこの会社に入ったワケで、だからこそ、特に何も考えずに気付けば何年もここで働いているのだと思うし、以前の仕事の方が数百倍もヤリガイがあったし誇りにも思っていたし、同時に責任も感じていたからぶっちゃけ、申し訳ないけれど、どうでも良いやってな気持ちで今の仕事はしている。

でもそーゆー考えの人々がこの会社では生き残り、そして一生懸命頑張る人ほど耐え難くそして犠牲になってしまうのだ。

彼女の退職が、そんなイカレたこの会社のこの現状を私の何も考えていなかった脳ミソに衝撃を与えてくれたのだけど、でもだからといって私に何か出来るのか?って考えると…何もない。

単にコマの1つでしかない私に、この全貌が分からない組織を変えることなんて出来ない。

こんな私だって。
たまにはこの組織の理不尽さに憤りや不安を感じ、悩んだこともあったけれど、でもその度に同じように励まされたことがあったなと、寝癖だらけのモッサリした頭のメガネ上司を見た。

相変わらずネクタイは奇抜で、どっかのデパートの包装紙のような柄のネクタイをしていた。

私の視線に気付いて「何?」とメガネをクイッと持ち上げながら聞いてきたけれど、「ネクタイ、デパートの包装紙みたい」と言えば、ムッとしてまた自分のPCに向かっていたけれど、結局彼だって何も力がないタダのコマなのだ。

ただ部下の愚痴を聞いてそれを吸収するしかないスポンジみたいな存在。

それはそれで大変なことなのかも知れないけれど、キサマはそれで良いのか?
ただ単に「スポンジなのだ」と割り切っているようにしか見えない彼にも疑問を感じつつも、でも私はその「スポンジ」にすらなれなかったのだと思うと…相当へコむ。


せめて。たった1つ、退職する彼女が私に言った要望を全力で叶えてあげたいと思う。

私がこの会社に入社した時、私の初めての指導係として頑張ってくれた女性と一緒に呑みたいということ。

一緒のチームではなくなっても、この会社内にいれば時折話をすることもあるし、一緒に帰ることも今でも勿論あります。

そんな時にとても親しく楽しげに話しをしている私とその元私の上司を見た彼女は、凄くその元上司に興味を持っていたらしく…。元々、本当に人を惹き付ける魅力のある女性ではあるのだけれど、明るくシャキシャキしていた彼女もその元上司に何かしら通じるものを感じたのかも知れないなと。

そんな願いしか私には答えることが出来ないけれど、それでも「良い人たちもいたんだな」とせめて感じてくれたらと思う。

結局は何1つ、私自身の力では彼女の救いになることは出来なかったワケなのだけど、まぁ、

それが今の私のレベルなのだと気付けただけでも良かったのかなと…あばばー

楽しい呑み会にすっぞー!




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