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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'05.17.Fri
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2008'10.23.Thu



level.45


結構前に。
届いてたんですけど、ドタバタで中々日の目を見ることが出来ずにいた萩焼。

つうか。
2~3ヶ月はかかります。と言ってたのに、実際は2~3週間かい!と…。

まぁ、別にいいんだけども。


こんばんわ、スナです。相変わらずアップアップの日々です。
昨夜は。
職場のチームの中の「ヤングチーム」に所属する子らと、まさに弾けてますた。

ここ1番ってくらい、朝から大きな爆弾がドッカンドッカンだった私にヤングらは、

「呑まないとやってらんないでしょ!?」

と次から次にあらゆるジャンルを勧めて来るもんだから、ヤングでもアダルトでもない、敢えて言うならば、ミディアム?に属する身として、上からも(同じミディアム属が居た!)下からも断れず、「コレってアルコールってのは分かるけど、でも何?」ってなるくらいアルコール的な何かを呑まされておりますた。

ハッハハ…はぁ~。


ごめん、ディジィ~。ある意味凄いテンションで電話して…。メール打つには…限界だった、吐きそうだった。


でも。
久々だった。こんなに大勢で気兼ねなく大笑いしながら限界超えてまで呑んだのは。


私はお酒が全く強くないので好きではないのですが、居酒屋のあの雰囲気は凄く好きです。

何故かしらテンションが自然と上がります。形式の忘新年会や、歓送迎会で、面倒だなあと思っていても、店に入れば何だかソワソワしてくる。

不思議ですよね、居酒屋って。


周知で。
自然と私が異動になることが皆に伝わっていたので、寂しいとか、自分も頑張るから頑張って!とか、呑み会は絶対に来てくださいとか…若者どもは恥ずかしげもなく無邪気に堂々とそんなことを言ってくれちゃって…。

でも。
素直に私も嬉しかった。


前職で。
職場には心をリラックスして話が出来る人が1人もいなかった。小さな支店で、同性の同い年くらいの人がいないってのもあったけど、まぁ、それはそれで慣れてしまえば、ある意味凄い楽だった。

淡白に淡々と生きる。淡々と仕事をこなす。それって凄い効率的。

でもこの職場のこのチームに配属されて…
私は変わってしまっていたことに気付いた。


「人」は。

「人」で変わります。



これこそ、この世に確かに存在する「奇跡」の1つだと思う。

「人」は誰でも「奇跡」を起こすことが出来るのです。




言葉の通じない世界をたった1人で歩いて知ったんですけど、

人はなんと「心」を持ったイキモノなんだろうと。


言葉が通じなくても、必死に向き合えばそれなりにお互い通じるもんなんです。

でもそれは、お互いが相手に伝えたい、そして相手のことを理解したいと切実に思う「歩み寄り」と言う条件が必須です。

一方通行では決して叶わない。

私が特に悩まなくても使えるこの日本に戻ってから、その思いは弱まるどころか、一層強くなりました。


元々…。
以前も何度も書いているかも知れませんが、口でどうこう何か解決するってのが本当に苦手なので、元々から言葉ではない方法で自分を表現して相手に伝えたいって言うことの方が多かったし、ゴチャゴチャと一生懸命捲くし立てられても納得するどころか反対に苛々してしまうタチではあったのですが、「感じる」ってのが以前よりも敏感になってしまったのか、

どんなに素敵な言葉を100並べられても、

たった1つの笑顔で私も笑える。

たった1つの涙で私も悲しくなる。



大人になればなるほど。

カタチに嵌った「形式」が重要になってきます。その形式こそが「一般的に通用するもの」であるのだから。

「約束ね!」と思い切り振り切った「指きりげんまん」じゃなくて、

「ハンコ」や「覚書」とか言うアイテムがないと成立しません。



でも。

それらアイテム1つ1つを使いこなせるようになればなるほど、「心」は鈍くなってゆく。

自分の「心」だけでなく、相手の「心」を感じ取ることも鈍くなってゆく。


そして面白いことに。
そうやって鈍感になった無神経人間には、同じ無神経人間が集まる。


彼氏と電話でケンカして、一方的にブチリと切られてヘコんでいた女の子に、

「会いにいけば良いじゃない?」

と思わず言ってしまったことがあります。


向こうは仕事中だし、絶対迷惑がられるし…そう言っていました。確かにそうだ。それは常識的な判断だと思う。

でも。

行ってみないと分からない。今の時代の必須アイテムの電話もメールも役に立たない、でもどうにかしたい。

それならば自分が動けば良い。門前払いされる可能性100%ならば受付でも同僚の人にでも、手紙でも言付けでも頼めば良い。自分がこんなにも話がしたいんだと言う意思表示をするのが大切なんじゃないかなと思うのですが…。

ただ…。
「歩み寄り」を絶対に念頭に置かないと、体は動いても「心」は動かないし、ただのウザイ&キモイ人になってしまいますけどね。一歩間違えばストーカーですからね、コレ。



単なる「稼ぎ」でしか考えていなかったこの仕事。

淡々と…「心」を凍りつかせてやりこなす自信があった。ってか、そのつもりだった。

でも。いつの間にか私は、この、夢中で必死に駆け抜けている若い同じ職場で働く彼らによって、

凍るはずの心が、完全に解かされていたんだと心底実感しました。


別に何か特別なことがあったってワケでもなく、素晴らしい言葉を言い合ったってワケでもなく、

ただ単に、毎日一緒に働き、そしてこうしてたまにガバガバ呑んで笑ってきただけなのに…。


人間って本当に厄介で複雑怪奇で、でも、

凄く面白いイキモノだなと思います。


つうかさ、

萩焼の湯のみについて語りたかったんですけどね。







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2008'10.21.Tue



level.45


今日。

出張で幼馴染みが、私が暮らす街にやってきますた。

本社がこっちにあるからとたま~にやって来ます。出張って何だよ?と問えば「会議だよ」と。何の会議だ。

何の仕事をしてるのか、サッパリ存じません。


何の業界かは知っているけど、それで何やってんの?ってな感じ。でもま、そんなもんだろ。



無茶苦茶なことばかりで沢山の人に怒られてばかりで…。
元々口は達者な方ではないし、色々言うのも面倒ってな、喋らずに済むなら喋りたくないってな、そんな性格なので、グッタリ疲労の色モロ出しの私の姿を見つけた彼は、ブンブンと元気一杯に手を振ってくれますた。

振り替えす気力もないってか、むしろこのまま素通りして家に帰って寝たい…そう本気で思うも、

「ジーサン、大変だったな」

そう言われたら、無視は出来ない。あれから約1週間、安定しているから心配するなと言われたまま、ジーサンの様子も、そして私の実家の人々の様子も全く分からなかったから。

「ねーちゃん、元気?」
「うん、あ、石鹸貰えって言われてた」
忘れないうちにと石鹸をその場で渡す。

「うちのかーさんととーさんは?」
「普通。オバサン、ちょっと疲れてるみたいだったけど、オヤッサンはいつもと同じ。囲碁の相手させられた。囲碁なんて知らないっつうの」


自分の家族のことなのに、こうして他の人から聞くのはちょっぴり寂しいけど、どうしても聞かずにはいられない。


近くのオッサン率100%の焼き鳥屋に入る。
カウンターに座る。
他愛ない話をする。


地元の。
あの空気、あの方言…。懐かしい見慣れたあの街にコイツがいるのは当たり前のことで、何の違和感もなく、極自然なのだけど、

この街にコイツがいるのは物凄い不自然なのだ。
当たり前に地元の方言で喋られるのが凄い気になるのだ。


「やっぱ肉の中では鳥が一番だよな!」
何でそんなことを大声で宣言する必要があるのか?


「オマエんちのカレーも鳥だよな。チキン一家だよな!」
人んちの食卓を常識みたいに把握しとくなよな。

「シーフードだよ」
ムカついたので嘘っぱちを言えば、

「え?いつの間に?」
何で驚く必要があるんだよ。


私は。
よその家のニオイがメチャメチャ苦手なので、あんまり人んちに遊びに行くと言うのが好きではありません。

その家族その家族の、何か決まりみたいなのがあるだろうし、粗相をしてはたまらんなと妙に落ち着かないから。


例えば…
家で出るカレーの肉はチキンが当たり前だと思ってたんですけど、この幼馴染みの家は牛です。

カレーのルーも全く違います。まぁ、うちの母は物凄い料理ベタで、コイツの母親は物凄い料理好きってか、物凄い凝るので…。

そーゆー。
いらない衝撃を受けてしまうことになる可能性が高い、人様の御宅訪問ってのが、子供の頃から本当に苦手。


でも反対にこの男は。
私よりも私の家にいる。

小学生の頃から近所に住んでいるし、人懐っこいコイツは一人っ子なので、よくうちに遊びに来ていた。両親共働きだったし。

「あ、おかえり~!ドラゴンボール、始まってんぞ!」
中学生の頃、夏のコンクールで部活動が毎晩遅かった。クタクタの腹ペコで帰ってリビングのドアを開けると、私の席でモリモリご飯食べながらドラゴンボールを見ていた。

中学に入って間もない頃は…
思春期もあって、学校で滅多に話をしない、会っても話もしない。そんな時期もあった。その頃は家にもめっきり来なくて、落ち着いて堂々と自分の席で食事が出来ていた。

なのに…
いつの間にかまた当たり前のようにコイツはいて、飯を食っていた。

男心は分かりません。


「席がないー!腹減ったー!!」
ムキー!と叫ぶ私に母親は、無理矢理隣に隙間を作って並んでご飯を食べさせた。

私は左利きだからいつもその隙間は、こいつの左側になり、そしていつも左横顔を見ることとなっていた。


別にその横顔について何も考えたことも思ったこともなかったのだけど、
高校を卒業してから家を出て、年に数回、実家に帰る位が当たり前となっている今の私には、

ヘタクソな箸でムッシャムッシャ食事をしているこの横顔がとても懐かしいと思うものとなっています。


たま~にこうして2人で並んで食事をすることになると至極自然にコイツは私の右側をそして私はこいつの左側の席に座る。

生まれた時から一緒に食事をしている姉とでも、たまに逆になってお互い箸が扱いづらくて途中で変わることもあるのに、

そういえば、コイツとは1度もそんなことがないなとどーでもいい事を思った。



「出張でオマエんとこ行くのを伝えようとオマエんちに帰り寄ったんやけどな、そん時初めてジーサンのことネーチャンから聞いて…。オマエが泣いたって言っとった」

どーでも良い情報まで流すな!「石鹸、返して」と手を出したがニヤニヤ笑うだけだ。


「ジーサンのことも大変やったろうけどな、そん位で泣くワケなかろーよ、オマエは」

別に…と言う私に横顔を向けたまま、

「もう無理せんで良いんやないん?」

凄くどきりとしますた。頑張るなって言われたらそうだね~と言うけど、

「誰だって無理しないと生きていけないんだよ」

カチンとくるようなムッとした言い方で言い返したけど、「そやな~」とノンビリ答えられただけ。

「オマエのその顔、最悪や。まぁ、こんなゴチャゴチャしたとこでセカセカ生きてりゃ、仕方ないやろうけど」

私の家族を、そしてその家族と居るときの私を知っている人に、この街で会うのが落ち着かないのは、
何とか1人で必死で体裁を保っている情けない姿を一発で見抜かれるからだ。

「あの街は嫌いなんか?実家は天国やわ」

「あんな、年頃過ぎた娘が実家に帰ってくるなんて、何かあったかと近所じゃ肩身が狭くなるんよ。もうクリスマス過ぎたケーキもイチゴ新鮮に変えても売れんのや!」

よく分からない例えを地元の方言で捲くし立てれば、

「そうやな~。売れんな。買わんな~」

「オマエもな!」

「男は40からや!」

「30代は何!?」


ノストラダムスの予言で。
当時はとっくに死んでいると思って覚悟までしていた歳を、もう随分と過ぎてしまった。

それなりに色んなこともあって、「人は無理をしないと生きていけない」なんて言い切ってしまう、そんな嫌な大人になってしまったけど、


こうして。

変わらない横顔が、変わらないノンビリ方言丸出しのこの声が、色々と沢山沢山無理をしている今の自分に、ジンワリと元気をくれた。

「ほらほら頑張れ!」とか「しっかりせな!」とかコイツは言ったことがない。


「んじゃらば、俺は帰ります。全く週初めから出張とかついちょらん~と思っちょったが、まぁ、良かったわ」

特急電車の入り口に立ってコイツは言った。私も同じ線の電車だ。特急か快速かってだけだ。

「いつでも帰って来いや。あ、近所には売れ残ることもあるんすよとフォローしとくけ~」

「フォローじゃないから、嫌がらせだから、ソレ」


明日も。
嫌なことばかりだと既に分かっているけど、無理を沢山しないといけないけど、

頑張れると思った。


最悪や。なんてもう言われないような顔で私はこの街で居たいから。そう思う。








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