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cesta 07

かいしんのいちげき

2025'07.04.Fri
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2008'10.30.Thu



level.45


この前の休みに…。
靴屋にブーツを出していたのをさっき思い出した。何日預けてんの!?

明日こそは取りに行こうと思います…いや、取りに行くぞ!


こんばわ、スナです。気付けばもうスグ11月ですな。今年もあと2ヶ月ですよ、奥さん。

本当に1年はあっと言う間だなあ~。でも振り返れば、それなりに色々あるんだよな、不思議だな。


この前立ち読みしたジャガーさんでも衣替えネタやってたことだし、そろそろ我が家も衣替えを…と(遅くね?)

ま、その第一弾として靴のメンテ依頼をしたんですけどね。


若かりし頃…20代前半まではファッションにそれなりに興味があり、雑誌とかも読み漁ってたんですけど、いつの間にやら…毎日同じ服でも構わないってな感じで…ヤバイな、コレ。


でも、靴だけは。

今でも凄い好きなのでこんな私でも慎重になります。慎重って何がかと言えば、

有り得ない程長く長く履き続けるってこと。


足が小さい上に、甲も貧弱なので中々ピッタリの靴に巡り会えないってのもあるのだけど、ポイポイ結構大胆にモノを処分できるのに靴だけはどうしても出来ない。

この靴で。

ああ、あそこに行ったなあ、こーゆーことがあったなあ…そんなことが走馬灯のように流れますです、ハイ。


だから。
普段からも家事の1つとして靴磨きがあるし、買った靴には中敷を必ず敷きます。その中敷も1週間に1度は取り替えます。

雨の中からの帰宅は必ず新聞紙や靴キーパーを付け、翌日はベランダに陰干しします。


そうやって。
1足1足との時間を長く長く、出来る限り長くしたい。


んな大層なことを言いながらも、預けていたの、スッカリ忘れてたんですけどね。









明け方になってようやくモジャから連絡があった。
自分のベットでちゃんと寝ろと言う俺の忠告は勿論聞き入れられず、ハルタは中2階のソファーで寝ている。とてつもなく汗や埃まみれで、しかも全身疲労&打撲の体はボロボロなのにちっとも睡魔がこない。仕方なく俺はスケッチブックに何枚も絵を描いて時間をやり過ごしていた。そんな静かな夜明けをぶち破ったのは予想通りこの男だ。ハルタを起こさないようにそっと店の外に出る。ドアにぶら下がっている鐘を手で押さえながらドアをすり抜け、通話ボタンを押す。
「もしもし」
『すまん、キッシー。遅くなってもうた!』
相も変わらずウザい声が、疲れた体に一層響くが今は構ってられない。
「それで?!」
『ああ、今から言う住所をタロちゃんに伝えんしゃい。今現在、ムラサキが此処にいるって保証はなかが、10年前ワシがムラサキと見た夕日の場所は此処じゃ』
俺は胸ポケットから愛用のペンを取り出すと白衣の袖に書いた。
『キッシーの電話を切った後、仕事でとんでもないトラブルが発生してしもうてな、中々調べることも電話することも出来んかった…ホンにすまんっ!』
「ああ…。分かっている。後はこっちに任せておけ。忙しいのにこっちこそすまなかったな」
早くタローに電話がしたくて気が急ぐ俺は、いつもに増してぶっきらぼうに答え、そして電話を切ろうとしたが、
『仕事は何とか落ち着いたけん、ワシも飛ぶ。じゃけん、ちょっとワシの携帯は繋がらんなくなるけ』
「…は?」
『んじゃあ、頼んだぞい、キッシー!』
電話は一方的に切られた。
「オイ!ハルタ!」
店に駆け込むとさっきまでグッスリ寝ていたハズのハルタがカウンターの前で黒電話を持って構えていた。俺の姿を見るとスグにダイヤルを回し受話器を差し出す。
何もかもお見通しってワケか…。俺は少し苦笑をしながらも受話器を受け取り、俺達とは違い、本気で爆睡していたと思われるタローへ受話器越しに叫んだ。
ムラサキを見つけたとタローから改めて連絡が入り、そして、
「ごめんね」
静かで落ち着いたムラサキのいつもの声を聞き、その拍子に床の上へへたり込んだ時には、もうすっかり日は落ち、よく磨かれた飴色の床板が鈍い電球に照らされて柔らかく光を反射しているのが妙に目に付く頃だった。
チンと電話を切る音を立て、ハルタが俺に話しかける。
「本当に良かった…」
床に尻餅をついて、立てた膝に腕を乗せうな垂れていた俺はユックリと顔を上げる。
「本当に、良かった…。生きててくれて本当に良かった」
搾り出すようにそれだけ言うと俺に飛びつく。今までこの体を動かしていたもの全ての糸がプチンと切れた気がして俺はそのまま床に引っくり返る。ハルタは重かったがもう腕も足も動かない。声も出ない。
わずかに目線だけ横に動かすと、白いものが飛び込んで来た。昨夜から今日一日、ずっとずっと描き続けていた何枚ものスケッチ画が飴色の床に散乱し、まるで雪のように埋め尽くしていたのだ。手近にあった1枚を何とか拾い上げる。ついさっきまで描いていたやつだ。驚くことに描いていた自分でも今、こうして眺めて初めて何を描いていたのか知った。
「…見ろよ、ハルタ。笑えるぜ」
俺の胸の上に突っ伏して泣いていたハルタは顔を上げてその絵を見、そして泣き笑いをした。
ムラサキのパソコンのデスクトップにあった家族写真と同じような構図のその絵は、モジャやタロー、そして何故か記憶に薄いインテリメガネまでいた。そして…
「キザサワ、ムラサキがいるよ」
ハルタの肩に寄り添い満面の笑みのムラサキがそこにいた。
「皆で写真、撮らないとな」
俺の言葉にハルタは起き上がってブンブンと頭を振ると、俺の手からその紙切れを抜き取ると胸に抱えて言った。
「もう、十分だよ、コレで。ありがとう、キザサワ」
ハルタの…ああ、ハルタだと思う笑顔を見たのは随分と久しぶりだなと俺はボンヤリ思いながら意識を手放した。

※キッシー死亡。

やっと終わりが見えた。もう飽きたコレ。物事を考えたりするときって、爪を噛んだり飴やスルメを噛んだりとかすると結構集中できるんですけど、1番パッと閃いたりするのは、床やベットやソファーにダラ~としているとき。
学生の頃、宿題やテスト勉強をしているとき、夜食やらを持ってきた姉や母はいつもこう言ってますた。
「あ、また死体ごっこしてる」
1人で死体ごっこして何になるんですか?

全く生産性のない家族です。




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