2009'02.15.Sun
level.46
バレンタインデーですたね。
以前。
付き合っていた彼は、私以上の変わり者でバレンタインの日に手作りお菓子を作って、私に好きだと告白してくれますた。
今年流行の「逆チョコ」ですな、云わば。
流行先取りの、ある意味凄いヤツだったんじゃないかと、今日、女性陣代表の若くて可愛らしい子が、総リーダーや、メガネ上司やカレーライスさんやらに手渡ししている光景を見ながら思い出しました。
ちょっぴりほろにがのビターチョコではなく、甘々のホワイトチョコの板チョコを貪りながら書いてます、スナです、こんばんわ。
ちなみに、これが今日の晩飯です。
今日は。
会社で使うメインソフトのメンテナンスで、システム規制が入っており、殆ど仕事になりませんですた。これって何しに行ったの…?
それでも残業1時間だからね。何してたの…?
勿論。
フツーにしてれば、定時ピ~ンで上がれる状態であったため、目標の「カレーライスさんより早く帰る」は達成されなかったワケですが、
「ちょ、カレーライスさん!私の目標達成に協力してくださいよ~」と、片づけをし、まさに帰ろうとしているカレーライスさんのスーツの裾を引っ張りながら懇願しましたが、
バレンタインデーですからね。
カレーライスさんへ渡すチョコを準備して今か今かと待っている子が居るわけですよ。
結局。
可哀相な私を残して帰るのは、あまりにも可哀相過ぎると、システム規制で今日はそれなりにユトリのあったメガネが残業に付き合ってくれたワケですが(鍵閉め当番だったのもあるけど)、
「スナさんは、チョコ渡す人はいないの?」
と手持ち無沙汰のメガネが何気に聞いてきたんですが、
「貰う側だったんで、良く分かんないんですよね~」
とPCカタカタさせながらフツーに応えれば、
「え?」
確かに。
極有り触れた2人ではなかったかも知れないけど、でも私は、
世界中で1番、彼の笑顔が好きだった。彼の「あはは」とマンガのように笑う声が好きだった。
出会った頃は…
金髪に近い髪の色に、グレーのカラコンをして、服装も「どうなってんの、ソレ?」ってなヘンな格好だったけど、
そのまんまが良いねと、地面に這うように咲いている花たちを摘まずに眺めていた私の言葉に、
黒髪に黒縁メガネになった。
学生時代からバイトをしていたビデオ屋で社員になって、ヘンな格好ではなく、
ワイシャツにネクタイになった。
姿格好は私の隣に居た数年で劇的に変わったと言えば変わったけど、
笑い方はずっと変わらない、私の大好きなままだった。
「どうして…別れちゃったんですか?」
メガネが躊躇いがちに聞いた。
私は作成していた書類を打つ手を止めてニッとメガネに言いました。
「お互い好き過ぎてどうしようもなくなっちゃったから」
若いメガネ上司には、私の言葉は不可解すぎたようで、眉をひそめたまま、何も言わなかったけど、
「何事も程ほどにってことですよって、ハイ、チェックお願いしまっ」
出力した書類を差し出され、メガネはさっきまでの素の「青年」の顔から、「上司」の顔になりました。
女性の方が。
恋愛に関して淡白だと言うけれど、私自身も若い頃にいくつかした恋愛はそうであったと思うけど、
今日、私の中指には当時、彼からプレゼントされた銀の指輪がありますた。
「何か…スッゲー固いモノがあるよ!?」
私の誕生日の日に、デコレーションケーキを勝手に焼いて勝手に私の帰りを待っていた。そのケーキに一緒にその指輪は入ってました。メルヘンも程ほどにしろ、あぶねえー!
「どんな人だったの?」
書類を上げ、片づけをしていた私に、再びメガネ上司が声をかけてきました。
書類からは顔を上げず、反射的にクイッとメガネを上げたその仕草を見て、
「メガネが良く似合う人でしたよ」
ボソリ言った私の声に、ボサボサの髪の間からチラリ私を見ましたが、
「笑顔がステキな人でした」
何事もなかったかのように続ける私に、メガネは微笑みました。
「スナさんが、いつも元気で、そして見ているだけで楽しくなる。そんな人なのはその彼氏さんのお陰なのかな」
私もそれ以上は何も言わずにただ笑っただけですが、
私は、彼の前では元気で楽しくなるような姿を殆ど見せたことがありません。
いつも疲れ切って、そしてボンヤリして、無表情だった。
そんな私を笑わかせようと、彼の方がいつも元気で見ているだけで微笑んでしまうような仕草や言動ばかりだった。
「大丈夫だよ」
ネガティブで頭を抱えてばかりだった私にいつもそう言って笑ってみせてくれた。
あの頃の私とそして彼があったから、
今、私はあの時の彼のように周りの皆を笑顔にしたいと無意識に動けるようになっているのかも知れないなと思ったりもする。
仕事で辛かったり悩んでいたりしている時の人間の顔を私は良く知っている。
それは過去の自分。
その姿を見るのは辛い。だから私は私を励ましてくれた過去の彼の真似事をするのだ。
「OKだよ。お疲れ様でした」
チェックをして私に再び書類を差し出したメガネに、
「いつもフォローお疲れ様です」
常備しているHURUTAのチョコを書類の代わりにバラバラと渡すと、
「このチョコ、美味しいよね~」
と、微笑んでくれました。
別れてから、
たったの1度しか会っていないけど、会いたいと思わないから会わないだけであって、別に偶然会っても別にそれはそれで旧友のように笑顔で再会できる。
だから今は別に好きだってワケではない。
でも。
ドロドロの酷くて醜い部分ばかりをあんなにも曝け出し、そして全力でぶつけた人は彼だけで、そしてそれら全部を笑顔で受けとめてくれたのも彼だけだった。
そんな…。ある1人の人との遠い過去が、こうして今、役に立っているってことが、
凄く嬉しくて泣きそうになります。
別れてどうのってことはどーでも良くて、それよりも、
出会えて本当に良かった。
数年後。
まさか密かな流行になるとはこれっぽちも考えなかった、あのバレンタインデーの告白を私は一生忘れないと思う。
とまぁ。
珍しく恋バナなんぞを語ってみましたけども、今日のTOPは「ユキンコBDP」の1枚です…まだやってた。
終わんねえぇー!
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2009'02.14.Sat
level.46
こんばんわ、スナです。
眠くて死にそう。休み明け12時間ブッチギリ耐久レースの1日ですた。
朝から春一番が狂ったように吹き荒れ、誰が開けたのか、窓からビュービューと風が吹き通り、ラジオ体操(毎朝この職場はラジオ体操第一から始まる…)をしている時、PCの上に立ててある私の名前のプラカードが吹っ飛び、私のメガネに激突しますた。
「うわっ!?名前飛んだよ!?」
反射的に仰け反って、引っくり返りそうになりながら叫ぶと、その仰け反った頭に、カレーライスさんの最後の深呼吸をしていた手刀が、私の脳天に直撃。
そっからもう、不吉な前触れではあったのですが、今日はノンストップで12時間、会社におりますた…。
昼飯は…?アレ? 晩飯は…?アレレ?!
つうか、昼過ぎから隣の新人さんの姿が見えず、研修か何かに行っているのかと思ったのですが、何時間経っても戻ってこないので、メガネに問えば、「体調悪いとかで帰った」
私も昼飯食べ損ねて気分悪いので帰ってイイデスカ?
新人さんがいないのを良いことに、フニャー!ハニャー!と思う存分奇声を発しながら仕事をやっつけていると、隣のカレーライスさんがボソリ、電話の受話器を持って話しかけてきたので、何事かと思えば、
「電話で最初に『もしもし?』って言うでしょ?」と…。
どうした、カレーライスさん。キサマは昼飯、何を食べやがった?
「ああ、『申し上げる、申し上げる』ってな意味の言葉がもじって『もしもし』ってなったんでしょう?」
と、愛用ツボ押し機の「坪井さん」で一息つきながら応えれば、
「いや、それもあるけど『こちら人間です』って意味もあったんだって」
…何だソレ?キサマは昼飯、何を食いやがった?
「電話なんて不可解なモノを怖れないように、『私は人間ですよ~』って相手を安心させたんだって」
ふぅん。ふぅぅぅx~ん。
「『我々ハ宇宙人ダ』みたいですね」
どう応えれば良いのか分からなかったので、そう応えながら、声色を変えて、
「私ハ宇宙人ダ。私ハ宇宙人デアルゾヨ!」
と、もう何かおかしくなって連発…。でも何だか気持ちが良くなってきて、
「地球人共、平伏スガ良イ!私ハ宇宙人ダ!」
と調子に乗って叫んだところで、
「宇宙人さん、ちょっと良いですか?」
メガネが私とカレーライスさんの間の後ろに突っ立ってますた…。メガネとの打ち合わせの時間を、私はスッカリ忘れてたのです。
「宇宙人さん、この案件なんですけど…」
「あ…あの。すんませんでしたー!」
「いや、別に良いんだけど、新人さん担当のあの件なんだけど、この前、対応してくれたんでしょ?」
『宇宙人』を連発してもクスリとも笑わないメガネの柔軟性にある意味驚きですが、
「んで、後処理全部終わった?」
なんと!おこがましいヤツだ!元上司がキッチリカッチリ話を付けてくれたハズなのに、もうコイツ忘れてるよ!?こいつこそ、宇宙人なんじゃね?!
「ちょ、確かに私がちょっと手助けしましたけども、責任者はメガネさんでしょうが!」
はぁ、まぁ~…。なんぞ、歯切れの悪い返事を聞きながら、本当にこのメガネ上司が分からなくなってしまいました。
あんなに仕事が出来るのに、なんで新人さんの指導は曖昧なんだ?
何だか気まずくなって、クイッとかけていたメガネを上げると、メガネ上司もつられたのか、クイッと自分のメガネを上げていたその時。
私たちの座っていた簡易のミーティングデスクの前を、丁度通りかかった元部署の子に、
「あら、同じような黒縁メガネが2つ」
明日はコンタクトで行こうと心に誓いますた。
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