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cesta 07

かいしんのいちげき

2024'11.05.Tue
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2008'06.12.Thu



level.43


何かさ、

選んだ色とか香りとか、そんなんで「あなたは●●な人です」とか鑑定?するってか、心理学者みたいなの居るじゃないですか?

その人に鑑定して欲しい。私は何だ!?


こんばんわ、スナです。この前「おあと屋」さんのTシャツ展に行って来ますた。

んで購入したのがハギレ三点だからね。だって「可愛いー!」と思ったTシャツ、全て子供サイズなんだも。残念。

でも折角行ったのだからと布を漁って…何故かこの3点。一体、何に使いたいのか自分でも全く想像出来ない状態のままこの3点。しかもそれぞれ全く別のジャンルの柄じゃね?

私は何だ!?

Tシャツ展は16日まで開催されてます(確か…)



今日は1日雨降りですた~。だから何だよ?いや別に、雨降りだったなと。

パッチワークキルト用に取っていた古びた白いシャツのハギレで、てるてる坊主を作りますた。

ま、梅雨だから仕方ないけどね、雨神様がてるてる坊主もね…とか思ったけど、何となく作ってみますた。

そんだけ。






※昨日の続き…。

「書いたよ」とメール送信したらば、「最後までやれ!」と脅迫めいた恐ろしい返信が来てますた…。何だよもう、怖いよ。



ドアを引いた反動で、取り付けられていた鐘がカランコロンと懐かしいような音色を立て、同時に店内の喧騒が飛び込んできた。ひっそりとしていた外とは違い、意外にも店内は活気に溢れている。金曜の夜だからなと、どうでも良いことを思いながら俺は席を探して店内をキョロキョロ見渡した。

狭い店内は小さなコの字カウンターとテーブルが数席しかない。それでも圧迫感をあまり感じないのは2階まで吹き抜けになっている高い天井の効果だろうか。2階にも席があるらしく時折どっと笑い声が聞こえる。俺は店内を進み、奥のカウンターに座った。1番端っこのスツールに鞄と上着を置いていると、
「いらっしゃいませ…」
ボソリと無愛想な声が聞こえ思わずギョっと顔を上げる。声と同じく無愛想な顔をした若い男の子がトレーに水とお絞りを乗せて突っ立っている。
「あ、どうも…」
何故か客である俺の方が恐縮し、そしてウェイターの若者は黙々と仕事をこなす。
「メニューです。決まったら声を掛けてください」
最後に、脇に抱えていたメニューをぬっと差し出しフラリと若者は去って行った。何だアレ。ちょっと薄気味悪く思いつつ俺はメニューを開く。
「何だ、コレ?」
今度は思わず声に出してしまった。だって「お食事」のところには、
『気まぐれ定食』
としか書かれてないからだ。何だよ、気まぐれって。誰の気まぐれだよ、ああ、店主の気まぐれだよな、分かっているとも。でももうちょっと頑張れよ、なぁ?!
気を取り直して他のメニューにも眼を走らせる。俺は眉をしかめた。
「何だよ、この店…。やる気あんのか?」
『気まぐれサラダ』『気まぐれ煮物』『気まぐれ焼き物』『気まぐれ揚げ物』『気まぐれアラカルト』『気まぐれデザート』
デザートまで気まぐれかい。唯一、まともに想像がついたメニューは『枝豆』だ。俺は思わずため息をつき、目頭を押さえた。第一、メニューの文字の一文字一文字が何故かご丁寧に、新聞やら雑誌やらの切り抜きなのだ。脅迫文か?字に自信が無くても頑張って書けよってか今時切り抜きは無いだろう?パソコンあるだろう!?

「決まりました?」
再び先ほどの声がして俺は再度ギョッとする。先ほどの若者が無表情で俺を見、そしてオーダー票とペンを構えて突っ立っていた。
「あ…。あの、この『気まぐれ定食』って何ですか?」
自分より随分年下だと聞かなくても分かっているのに思わず敬語で話しかける。若者は少し目線を逸らし、
「今度は多分…ボルシチだと思います」
今度はって何だよ!?バンッとメニューを叩きつけて叫びたかったが、
「あ、んじゃあ、それでお願いします…。あ、あと生1つ」
パタンと静かにメニューを閉じると両手で丁寧に若者へ返した。ああ、俺って小心者。NOと言えない悲しき営業マンの性。

突っ込み続けて疲れたのもあり、俺はおしぼりで顔をゴシゴシ拭った。オジサンくさいから止めてと言われたこともあったが、どうしてもやってしまう。口元を拭きながら再びチラリと店内を見渡す。奥のこのカウンター席からは店内を一望出来る。入ってきた時は席を探すことを優先していてあまり気付かなかったが、圧倒的に自分と同じようなスーツ姿が多い。オフィス街の最寄り駅と言う場所柄もあるだろうが、それにしても…。

ブツブツ勝手に分析していた俺の元に三度、突如先ほどのウェイターがビールのジョッキを持ってやって来た。ついでに枝豆の小皿も当たり前のように置く。
「あの、コレ、頼んでないですけど…」
「ビールを頼んだ人のオマケです」
オマケ…ね。俺はもう何でも良いやと豪快にビールを飲んだ。

ちなみに。その後やってきた『気まぐれ定食』は、ボルシチではなく、グリーンのタイカレーだった…。ボルシチもタイカレーも良く知らないけど、何でこんなにも違うんだよ。極寒の地の郷土料理から熱帯の食べ物ってどんだけ気まぐれなんだよ。普通に日本の定食で良いよ。焼き魚定食とかしょうが焼き定食とかさ!スパイスアレルギーとかだったらどうするんだよ。

こんなにも。飲食店で1人、ブツブツ突っ込みを入れてしまったのは生まれて初めてかもしれない。

「兄ちゃん。この店、初めてじゃろ?」
意外にも本格的で美味しかった『気まぐれ定食』のタイカレーをほぼ平らげ、グラスの水を飲んでいると不意に声を掛けられた。キッチン側と真正面に向き合っている側のカウンター席に腰掛けている、クルクル天然パーマのむさ苦しい男がニヤニヤ笑いながらこっちを見ていた。仕事モードの俺ならば、こんな怪しげな男にも営業スマイルで返してやったところだが、腹が膨れて素のテンションの俺にはただ面倒なヤツに関わる前に逃げるが勝ちだと判断し、伝票を掴んで立ち上がろうとした。
「まぁ、そんなに警戒しんしゃんな。この店、ちょっと変わっちょうけど味は保証するっちゃ」
なんでオマエが保証するんだよと反射的に心の中で突っ込みを入れてしまった自分にウンザリしながら俺は鞄と上着を抱えた。
「ワシは昔からこの店に来てんのじゃけど、仕事でどうしても日本を離れることが多くてのぅ。久々帰って真っ先に此処に来てみれば色々変わってちょう。まず、ハルタのヤツが益々ナマイキになっちゅうのが気に食わん」
「…そうですか。あの俺、急ぎますんでこれで」
ハルタって誰だよ!?妙に馴れ馴れしく勝手に話すこの胡散臭い男から逃れようと俺はイソイソとレジへ向かった。
「まぁ、待ちんしゃい。タイカレーをモリモリ食っときながら急いどるんかい?まぁ、確かにワシも失礼じゃった」
男は慣れた手つきで名刺を取り出し俺に差し出した。
「俺はこういうモンじゃ。約2年ぶりにやって来たこの店でアンタに会えたのも何かの縁じゃろう。暫くはこの近くに滞在するけん、良かったらまたきんしゃい」
思わず受け取ってしまった名刺…。このままだと引っ込みも付かず自分も名刺を差し出そうとした時、
「あ、よかよ。ワシなんかに無理に素性を明かさんで。またきんしゃい。あ、これお土産。ハルタに渡そうとしたんじゃがアッサリ拒否されてもうて…。代わりに受け取ってくれればよか」
謙遜しているのか強引なのか良く分からない飄々とした態度に、またしても受け取ってしまった。
「ドイツの有名なクマのヌイグルミじゃ」
どうみてもその辺の子供が使い捨てたヌイグルミだろ?と思うようなくたびれ小汚い、白いクマのヌイグルミだったが俺は何故か懐かしい気持ちになってボンヤリそれを見つめていた。が、
「あ、いや…。俺も貰っても困るんで」
ハッと我に返り慌てて男に押し付けようとしたが、
「あ、便所。ようやっと空いたわ~」
スルリと男はスツールから降りる。思いもよらず長身のその男に一瞬驚いたが、
「またきんしゃい」
男はニッコリ笑うとパタパタとトイレへ駆け込んで行った。

「ありがとうございました…」
最後の最後まで無愛想なウェイターの声を聞きながら俺は店の扉を押す。カランコロンと昭和のような音を立てて扉は閉まった。
「何だったんだ、この店…」
チラリ振り返って呟いたが、俺は上着を羽織ると駅に向かって歩き出した。脇にぼろいクマのヌイグルミを抱えたまま。

家に帰って名刺を改めてみると…
「何者だ、あいつ!?」
外資系なんてトンと分からない俺でも、1度は聞いたことがある会社の名が書かれていた。




※ようやっと1人出てきた…。でも予想外に気持ち悪い。もう疲れたので暫くは書きません(断言)
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