2008'11.28.Fri
level.46 (きらめき団2008展覧会開催中。会場へはコチラから→)
今の仕事はシフト制で…。
就業時間もまちまちで…。ぶっちゃけ遅いし…。
大して何もない私でも、毎年年末はそれなりにバタバタするし、既に毎日茶色の小瓶の液体を飲むのが日課となっているワケで…。
そんな、ブツブツ自分に言い訳をしながら今日、仕事が終わるとフラフラとバスに乗った。
彼女が大好きだったお店のケーキの箱を抱えて。
どっちかって言うと、私は和菓子の方が好きなんだよな。結局これ食べるのはオジサンとオバサンだしな。あ、弟君に息子が生まれてたんだっけ。ケーキ、食べるかな?つうか、食べさせて良いのかな。何歳から通常の食べ物食べるんだ、人間ってのは?
そんな、ブツブツ考えながら暗い窓の外をボンヤリ見た。1年前も同じように同じルートのバスに揺られて、同じようにボンヤリ窓を見ていたっけ。
一年って、ホント早いよな~。
私が彼女と初めて会ったのは小学生のときだった。
天気予報ではちゃんと雨になるでしょうと言っていたらしいのだけど、そんな天気予報なんて滅多に見ない私は、朝晴れてりゃ傘なんて勿論持ち合わせているワケがなく、でも小雨だったしコートも着ていたし、バス停からも近いしってか、傘を求めてコンビニまで寄る方が遠いのでそのまま私はトコトコと歩いた。
私が彼女と別れたのは大学生のときだった。
でも…。
あれからもう随分と時間は流れ、その当時の自分のことすら夢だったんじゃないか?と思うほど曖昧だから、
今でも私は彼女がそこにいる気がしてならないのだ。
毎年毎年こうして。
乗り慣れないバスに揺られ、オジサンとオバサンに会い、そして彼女の好きだった店のケーキを皆で食べてもそれでも私は、
また来るねと言ってしまう。
「まぁ、傘、持ってなかったの!?」
出迎えてくれたオバサンがアタフタと言う。いつぞやかも雪が舞う夜に行って、雪まみれだった私を見てオバサンはアタフタしてたなと思った。
夕食をご馳走になり、皆でケーキを食べ、最近の話をし、弟君の息子と遊んで、帰ろうとした私はオジサンに呼ばれた。
「お仕事も忙しいのにワザワザ毎年もう無理して来なくていいよ。近所ならまだしも、結構距離あるんだし…」
私はそうですねと答えた。でもそのそうですねってのは、オジサンには今は新しい家族がいるからだ。
弟君のお嫁さんやその息子に悪いなと。
見ず知らずの人間が、毎年毎年冬になるとケーキを持って現れるのは、やっぱりいい気はしないなと。
「もうここには来ません。でもお墓には行っても良いですか?たまに話をしたくなるんです」
オジサンは泣きそうな笑顔でありがとうと言った。
彼女は或る日突然、この世から姿を消しました。
頭が痛いと、偏頭痛持ちではあったのを彼女がいなくなった後に思い出す。
偏頭痛持ちではあったけど、彼女はいつもシャンとしてて、トロくてボンヤリしてばかりの私にいつもテキパキテキパキ色々してくれた。
私はまだ何も返していない。
花びらに傷があっても、そんなのに気付かないほど美しく真っ直ぐな花を見るといつも彼女を思い出す。
忙しいけど、それは単なる言い訳でしかなくて、だからやっぱり命日にはお墓参りに行こうと思う。
彼女が好きだったガーベラの花束を持っていこう。うちの母さんは私がガーベラ好きだと思っているけれど、真っ直ぐの茎を持ち、クッキリと艶やかな花を咲かせるガーベラが好きなのは彼女だと言う事は知らない。
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