level.1
再び…。
図書館の本の返却日がやってきた。2週間なんて、ホント、あっという間だ。
それでも…。
もう、何度この場所に訪れたことだろう。仕事と勉強と家事と…言い訳だがあらゆることで中々時間が取れず、通った割には大して冊数は読んでいないが、それでも、この私の人生で、こんなにも市民図書館に通ったことは今までなかった。
今は…。
ネットでスグに欲しい情報は何でも入手することが出来るけど、検索音痴の私には、断然本の方が馴染みやすいし、欲しい情報を早くゲットできる。
まぁ…。
そうしてとりあえず、何とかゼロの状態から1くらいの知識にはなったけど、それでもやはり、限界はある。
結局は…。
自分の目で確かめることが1番なのだ。百聞は一見にしかず。
とりあえず、今回で…。
図書館とは暫くサヨナラだ。
気づけばもう…。
8月も終わろうとしている。
今のこの時期こそ、覚悟を決め、心は遥か遠い国々へ…のはずなのだけど…。
この時期に来て…問題が発生している。
それも1番厄介な…。
「家族」との対立。
お盆に帰り、姿を見せたのがいけなかったのか、ここに来て突如、親が反対し出してしまった。
一体ドコまでオマエは無茶をすれば気が済むんだと。
「家族」が1番の理解者であり、その家族との「絆」があるからこそ人は人として成長できるのだと思うのだけど…時にはこの「絆」がとても苦しく重たいものになる。
随分と昔…。
まだまだ幼い子供のころから、親は私の心配ばかりしていた。
いつもボンヤリとして、子供なのに何を考えているのかサッパリ分からないと。
特に母親は極度に心配して私を精神科に連れていったこともある。
こんな子が、ちゃんと社会に適応できるわけがないと、私のレールはその頃既にもう、実は引かれていたのだけど、流石、精神科に連れて行かれるほどのこの子供は、見事に親の引いたレールを飛び出して暴走し出したのだ。
レールから外れて走ること10年以上。
レールを外れただけでなく、今度は崖を飛び越えようとしている。
親にはそんな風に、もう、手のつけられない暴走特急にしか私は映っていないのだ。
今、ここでこれを止めなければもう…後が無い。そんな切羽詰ったような危機感すら感じる。
だから何!?
暴走特急の私からすれば、この一言だけ。
子を持たない私には、親の心など想像は出来ても理解は出来ないのだ。
そして「絆」が鬱陶しいものとなる。
まるで…手錠や足枷の鎖のようだ。
今までこれでも…。
随分と「良い子」だったと思う。
反抗期もなかったし、怒った事も殆ど無い。キレるなんて無駄なエネルギーは使わない。
きちんとそれなりに働いて親には愚痴一つ言わずに生きてきた。
それなのに…どうすれば分かってくれるのだろう。別に暴走特急なんてのじゃないってこと。
どうして夢を追いかけたらいけないのだろう。
一般的常識って何を基準にしているのだろう。
確かに。
今の私には自信なんて1つもない。不安だらけだ。
何故にこんなことをやっているのだろうということばかり、気づいたら考えているときもある。
必死でお金を貯めて…大した食事も取らずに、欲しいものも我慢して…。
これだけお金が貯まれば、もっと違う選択だってあるだろうに…。
一瞬にして私を雁字搦めにした鎖のようなこの「絆」が、今の私を引き止めている。むしろ、後戻りさせようとしている。
立ち止まり、下を向いて考える。
考える。
そして…。
私は顔を上げる。
1歩、踏み出す。
それでも私は行きたいのだ。
何度考えても、結局行き着く結論は…ただそれだけ。
行かないとドコにも行けない。
他の選択肢なんてない。
私のレールはこれだけだ。
1番、私の背中を押して欲しい人が、私を鎖で繋ぎとめようと必死になっている今の現状が、本当に辛いけど…。
それでも何とか分かって欲しい。
結局は、私の1番の理解者はあなたたちなのだと信じているから。だから私のことも信じて欲しい。
いつもいつも。
繋ぎとめようと必死だったね。でも天邪鬼の私は、いつもいつもそれを振り切ろうと必死だった。
どうしてこんなことになってしまったのだろう。
自分の思うとおりに、すべきことを、したい通りにする。
ただそれだけなんです。
「家族」と言うものは、
なんと凄まじい「絆」なのだろう。
普段は…
まるで空気のように当たり前の存在なのだけど、でもそんな風に思えることは、どれだけ凄いことなのかと言う事を、ほとほと身に染みた。
私がいてもいなくても…。
そんな風に思うことが時折ある。でもそうじゃないのだ。私の命は私だけのものではない。
元気な姿でちゃんと帰って来たその時は…。
家族も納得するのだろうけど、でも…。
そうじゃなくて、元気に送り出して欲しいのだ。
いつかは勿論、私も家族を持ちたいと思っている。必死に守りたい命をこの手で育てたいとは思っている。
そんな私の気持ちを裏切るような行為をされたら…やはり悲しいのだろうか…?
でも私は。
鳥かごの中の飛べない鳥や、井戸の中の蛙のような、そんなちっぽけな目線でしか物事を判断できないような人間には育てたくないと思う。
どんどん勝手に飛び出していって欲しい。
つうか…。たぶん私もどんどん勝手に飛び出してしまうだろうけど。
でもそれは今の私にはただの想像でしかない。
親の心、子知らず。なのだ。
グダグダ気持ちばかりが同じところをどうしても回ってしまうのだけど、でも…。
物事はシンプルなのだ。
やるかやらないか!?
そう言われたら…
「やる」としか答えられない。答えたくない。
旅立ちの日までには…
少しでも良いから、分かり合いたいと願う。
この「絆」は、
例え、重たい鎖であっても、それでもやはり、とてもとても大切な鎖なのだから。
本日。
「私の」送別会をして頂きました。
これまで。
幾人もの人の送別会に参加させて頂いて来た。
その度に…
送られる側の…主賓の方の演説(!?)に何度も涙した。
皆、送り出される理由はそれぞれ様々だったけど、どれもこれもホントに素晴らしくて。
ホントに今までありがとう。お疲れ様でした。
そんな感謝の気持ちで一杯だった。
同時に。
自分がその「送り出される人」になるなんて、これっぽちも想像できなかった。
だからなのか。
いざこうして皆に見つめられると、もう頭ん中は真っ白で…。
元々、沢山の視線を感じながら何かしら話をすると言うことがホントに苦手で、もう全然ダメで…。
だからちゃんと紙にでも書いて用意をしておくべきだったのに、でもしなかった。
って言うより、出来なかった。
ホントに現実感がなかったから。
その場にならないと何も言えないなんぞたかをくくってた。
でもいざ…
それが現実になると何かしら言おうとすればするほど声が詰まり、涙が溢れそうになった。
それに。
せっかちさんやら、おしゃべりさんやらが多いこの仲間たちは、何とか気持ちを落ち着かせて話そうとしてんのに、待ってくれない(苦笑)
とりあえず、
お世話になりました。ありがとうございました。
それだけ言うのが精一杯だったけど、それで良かったかも知れない。
最後の最後まで…強気で笑っていたい場所でもあったから、此処は。この戦場は。
まさに
命懸けで必死に走り抜けてきた。
何度、絶望に頭を抱えたことだろう。
何度、追い詰められて泣いたことだろう。
何度、もう嫌だと諦めそうになったことだろう。
心が折れてしまった時もある。
目の前が真っ暗になって、もう笑うことなんて出来ないと思ったこともある。
それでも走り続け、走り抜けることが出来たのは…
今、この場で私を見つめている沢山の素晴らしき戦士たちがいてくれたからだ。
そりゃあ、
ムカつく時もあったし、勘弁して下さいと呆れた時もあった。
でも。
同じ戦場で共に助け合いながら共に戦い続けたこの実績が、今の私を支えてくれてるし、次のフィールドに進む勇気をくれた。
夢の、そのまた夢でしかなかったその新たな戦場で、今度は一人で立ち向かおうと言う勇気をくれた。
本当に本当に。
ありがとうございます。
こんなにも。
素晴らしい仲間たちから離れるのは、勿体ないような…そんな、後ろ髪を引かれるような、そんな少し寂しいような、不安な気持ちにもなったけど、でも。
やっぱり私は次に進みます。
私の道を歩いてゆきます。
今まで以上に、
困難なこと、辛いこと、沢山の試練が待ち構えていて、ホントに命懸けだろうけど、
この戦場で学んだことを胸にしっかりと刻んで、私は歩いてゆきます。
諦めないと言うこと。
どんなに窮地でも、必ず、道はあると言うこと。
明けない夜はない。出口のないトンネルはないと言うこと。
希望の光を常に求め続ける。
諦めないと言うこと。
ホントに本当に。
あなたたちに出会えて良かった。
心から感謝の気持ちで一杯です。
共に泣き、共に笑い、共に励まし合い…そうやって、共に戦い続けて来た仲間たち。
一人一人。
あなたたちのことは一生忘れません。
いつかまた…会う時は、もっともっと良い顔で、笑顔で、お会い出来ると信じています。
決して、
諦めないと言うこと。
この言葉を私の魂にしっかり刻み付け、真っ直ぐしゃんと歩いてゆきます。
お体には十分気をつけて。
大好きな、親愛なる戦士たちへ。
ありがとう。